2010年12月22日水曜日

パンジー 堂郁


※未来設定
※いきなり意味不明な場面からの開始にして何の説明もない
※想像力を働かせてくだい←
※若干シリアス


パンジー
花言葉:私を思ってください・純愛・心の平和


拓珠

※未来設定 (大学生)
※キャラ若干崩壊気味
※拓磨語り



珠紀は、恋人の贔屓目をなしにしても可愛い。
今だから言うが、高校のクラスの中でも一番可愛いかった。
まあ、確かに珠紀が村に来たばかりの時は散々なことを行ったが、
大蛇さんや祐一先輩、美鶴、なんては飛びぬけて美形だから
あまりパッとしなかったのだ。

だが、村を出て、街中の大学なんて入ってみると、
やっぱりこいつは可愛いんだよな、という実感が湧く。
おせっかいだったり、口うるさいところもあるが、
遠目でチロチロこちらをうかがっている女どもに比べたらはるかに
可愛い。

この前もナンパされかかってたし、
(もちろんナンパ野郎全員にあとから落とし前はつけた)
同じ学部だったり講義を受けてる野郎共が
可愛いと噂するのを何度聞いたことか。
まあ、当たり前っちゃあ当たり前なのかもしれないが、
毎度毎度腸が煮えくりかえる思いをするこっちの身にもなってみろ。
何度守護者の力を解放してぶん殴ってやろうかと思ったことか。

問題は珠紀だ。

あいつは自分のことを何もわかってない。
自分は可愛くないし、目立たないのに、俺らと大学で一緒にいると目立つから嫌だ
とか言い出す始末だ。

なんで自分にだけ話しかけてくる男子がいるのかとか、
どうして自分が注目されてるのかとか、
なぜか自分の周りに男子が集まりやすいとか、
色々気づくことはあるだろうが!!
(祐一先輩目当ての女の視線ばっかなはずないだろ馬鹿!
そもそもお前1人の時の方が見られてるって気づけ!!)

以前確かに散々ぼろくそ言ったが、
あんだけ人に見られてて、話かけられればいい加減自覚してもいいと思わないか!?

あいつは無邪気、無自覚、無防備、の三点セットでホントに危なっかしいったらない。
もう少し警戒心というものを覚えて欲しいものだ。


一応、恋人の俺からしてみたらいろいろ不安なんだぞ馬鹿。

祐一先輩や真弘先輩がなんだかんだと牽制を手伝ってくれてるが、
俺だって先輩達だってずっと一緒にいれるわけじゃない。
そこが大学というものであり、俺の不安を煽る恐怖の対象だ。
しかし、さらに怖いことに珠紀は今度バイトをやるだとか
サークルに入るとか言い出しやがった。
これ以上俺の負担を増やすのはやめてくれと大声で言いたい。
だが、そんなことを素直に言えるわけはないし、珠紀だってそんなに察しが良いわけがない。

結局拓磨は根回しの為に奔走したり、珠紀のガードに繰り出すことになるのだった。



***************************


緋色一苦労症は拓磨だと思うんだ。
慎二はなんとかそういうの上手くさばけそうだけど、
拓摩は馬鹿だからね(笑)
真正面から受けちゃいそうだw

土千 現パロ


※若干キャラ崩壊
※少し大人向けの言い回しがあります
(そんな大したもんではありませんが)

それでもよろしい方のみどうぞ。


2010年12月19日日曜日

存在理由。

※名もないあて馬オリキャラ有
※五稜郭
※土千




その男のあまりに身勝手な、千鶴を、新撰組を、しいては土方を、馬鹿にするような言葉に、
我慢ができなかった。

ぷつんと、音が聞こえた。

「私の幸せを、あなたが決めないでください!!あなたに、何がわかるっていうんですか?!
あの人の、何が・・・!!」


知っている。
あの背が大きくて頼もしいと。
でも、それと同時に、あの背は本当にいろんなものを背負っているのだと。

知っている。
あの大きな手が、抱えているものを。
それは多すぎて、重すぎて、でもだからこそ大事なのだ。
けして手放すわけにはいかなくて。

知っている。
あの腕が、いろんなものを守っていること。
みんなが、その腕を頼りに集まり、糧と、導としているのだと。

知っている。知っている。知っている。
彼が、その身に預けられたものをどんな気持ちで受け取ったのか。
身を切るように、つらく、叫びたくなるような痛みを感じながら。

それでも、彼は。


彼が、近藤さんから引き継いだものを、どうして捨てられるというのか。

千鶴には想像もつかない。

だが、彼だって人間だ。
いくら鬼と呼ばれようとも、羅刹の身に成り果てようと、彼は人だ。

どれだけ重荷を感じただろう。
逃げ出したい時もあったはずだ。
嘆き、悲しみ、なにもかかも投げ出したくなったことだって。

でも、それなのに、彼は必ず進んでいく。


あの人の、あの切ない背など、もう二度と見たくないと千鶴は思う。
そう、二度とあの人にあんな顔はさせたくない。
いや、させない。

千鶴が彼の傍にいるのは、ただ傷を舐めあうためではない。寄り添うためだけではない。

支えるためだ。

そのためならば、なんでもしようと決めている。
絶対に、どんなことでも。


自分に、なにができるのかなんて考えたってわからない。
逆に彼の邪魔になってしまうのもわかっている。

でも、それでもあがきたいのだから。
千鶴はやるしかないのだ。


だから、こんなことで千鶴は負けるわけにはいかない。



もはや叫びのような怒鳴り声に、その男は面くらったらしい。
黙ったまま動かなかった。
そして一瞬黙った千鶴にまた話かけようとしたが、ある一点を見つめて押し黙る。
そんな様子に気づかなかった、気にもしていない千鶴は再び声を荒げる。

「・・・私の、幸せはっ!!!」

「・・・こいつは、幸せなんぞいらないらしい。」

「!・・・んむっ」

まるで黙ってろ、というように口をふさがれ、抱き寄せられた。
抵抗しようとしたら、強く抱きしめるようにますます拘束がきつくなる。
千鶴の口をふさいでいる手は、ごつごつとして男の、刃物を扱う武士の手であるのに関わらず、
争いごとを知らない貴族のように優雅できれいだった。
土方の、その余裕が現れているかのように。


「・・・残念だったな、これはオレのだ」

「「!!」」

千鶴までも震えたことに思うことがあったのか、土方は千鶴に一瞬視線を向けるが、とりあえずこの男を追い払うことを優先させたらしい。
まるで鬼副長時代の雰囲気で男を睨みつける。

「・・・ま、そういうことだ。手出しは無用。・・・次何かあれば、斬る」

「・・・」

男は押し黙ると悔しそうに舌打ちし、踵を返した。

辺りは静かになり、男の気配が消えたころ、千鶴はおずおずと口を開いた。

「・・・あの、土方さ・・・」

「千鶴」

「は、はい!」

「・・・」

「土方さん・・・?」

「悪いな・・・」

「どうして謝るんですか」

「・・・」

千鶴のまっすぐな目に、土方はそれ以上何も言えなくなる。
謝罪を撤回する気にもなれなかったが。
だから、その瞳から逃れるように千鶴を抱きしめた。

「・・・千鶴。自覚しておけ」

「?」

この娘は。本来、手にいれることのできない女のはずだった。
だが、再びその腕を掴んでしまったのなら。
その細い肩を、腰を、抱き寄せてしまったのならば。
愛しい身体を抱きしめてしまったのならば。
もう、手を離すことなどできないのだ。

誰にも、やるものか。


「覚悟しておくんだな」

土方の独りよがりな言葉に首をかしげつつも、
千鶴は己を抱きしめている土方の背に手を回す。
土方はその様子に気を良くしたのか、今までのどこか険を孕んだ空気がなくなる。

「・・・お前は、俺のだってことだよ」

冗談めかして耳元で囁くと、千鶴は動揺したのかやっぱり肩を震わせた。
しかし、先ほどとは違う耳の赤みに土方は口元を弛めると、なお一層強く千鶴を抱きしめた。


*******************************

本当は千鶴ちゃん独白で終わるつもりだったんだ・・・。
どこで狂った自分・・・。

なんだか色々詰め込み過ぎて何が言いたいのかわからんものになってしまった・・・。
あ、いつもですか。そうですか・・・。

メリッサ

※ゲーム本編1章あたり。
※補完というか捏造設定
※カップリング要素なし
※新撰組幹部+千鶴


何かしなければ。
隊士のみんなにとって為になることを。
何か見つけなくては。
だって、役に立たなければ、殺されてしまう。
役に立つことを証明しなければ。
自分がここにいるための大義名分を作らなくては。
切り捨てられないだけの価値を持たなければ。
何か、何か、自分に出来ることはないだろうか。
自分にでなければ、出来ないことが、何か。





「土方さん、何かお手伝いできることはありませんか」

駐屯での生活が始まってから、千鶴は土方に限らず、どの隊士たちにもそう尋ねている。
それは下手な命乞いよりもタチが悪い。
必死すぎて、目を背けたくなるくらいに。
まさに、何か用を与えてやらねばこいつは死ぬんじゃないか、と思わせるような気さえする様子の彼女を見て、幹部隊士の面々の反応はそれぞれだ。
ある者は嘲笑い、ある者は無表情で静観し、ある者は不憫に思う。
千鶴はそんな隊士たちの様子には気付いていないだろうが。

もちろん、彼女は部屋から出ることは禁止されているため、端から答えなど決まっているのだが。


非番の藤堂、隊務が終わった原田、稽古に励む永倉は中庭にいた。
藤堂が考えていたことをゆっくりと咀嚼するようにぽつりと呟いた。

「なんかさ、見てられないよな」
「あ?」
「何がだ?」
「・・・千鶴」
「あーあの子な・・・」
「・・・まあ、元が真面目なんだろうからな。この環境の下でじっとしてられないってのもあるんだろうが・・・」
「・・・土方さん、優しいんだかなんなんだかわかんねぇ…。お咎めなしのわりには軟禁生活でさ。可哀想じゃん・・・」
「…平助。そういう気持ちは大切だが、ほどほどにしとけよ。じゃねぇと大義を見失うぜ」
「わかってるけどさ・・・」
「あははは。相変わらずだなぁ平助君は」
「総司!」
「甘いよね本当。近藤さんが優しいのは昔からだけど、土方さんも幹部みんなもこんなんでいいのかなぁ」
「・・・どういう意味だよ総司」
「あれ見てみなよ」
「「「?」」」
「「・・・あ・・・」」
「・・・」

開けっ放しになっている窓から、千鶴が一生懸命に部屋の掃除をしているのが見えた。
自分の部屋から出れないのであれば、と考えて考え抜いた苦肉の策だったのだろう。
今日監視担当のはずの斎藤にでも頼んだのか、雑巾と桶が見える。
土方至上主義の斎藤が許可したということは当然土方にもその行動は筒抜けのはずだ。
それでも何も言わないあたり、鬼副長といえども千鶴に不憫を感じていたのだろうか。
何も言えない一同に、沖田はため息を吐き肩をすくめるとそのまま踵を返した。


その日の夜。
もうとっくに人々が寝静まった頃に斎藤が土方の部屋を訪ねてきた。
なんとなく予感はしていた。

「・・・副長。雪村の件ですが・・・」
「・・・なんだ」
「・・・自分の身を守る術は心得ているようです」
「そうか」
「・・・その、脱走の様子も見られませんし、指示にも従います。我儘を言うこともないようですし・・・」
「珍しいな斎藤。お前がそんな回りくどいこと言うなんざ。・・・千鶴の外出の件だろう」
「・・・はい」
「先日、検討をすると伝えたが、それほど急を要するのか」
「いえ、別にそんなことは。・・・ただ、その、見ていられないというか・・・」
「あはははは。本当、見てられないですよね」
「総司・・・」

突然部屋に入ってきた沖田は訳知り顔でにやにやしている。
面倒な奴が来やがったと土方は眉をひそめる。

「まあ、僕達が何も言わないでも、お優しい鬼の副長様は外出の許可を出すつもりだったようですけどね」
「副長・・・!」

驚いたように目を見開く斎藤の様子に苦笑する。
どうやら自分はよほど無情に見られているらしい。
そんな土方の心情を察したのか、沖田は猫のように笑う。
ため息をついた土方は、しかしその沖田の言葉には何も言わずに無言を通した。
その無言は即ち肯定である。
斎藤は目を瞬き、はっとしたように頭を下げた。


千鶴に巡回時の同伴が叶うのは、もう数日経ってのことである。


****************************

メリッサ
花言葉:同情

タイトルが思い浮かばなかったので・・・。


土方さんは最初たしか雪村なんですが、そのうち千鶴になりましたよね・・・。
あの変化はいったい・・・?
心の変化ということでいいのでしょうか。
でも山崎とか新八には君付けたり付けなかったりも・・・。
なんなんでしょう・・・。

原田さんも一回ぐらい千鶴ちゃんって呼んでて、えええええ?!ってびっくりした。
ちゃんはない。あの顔&声でちゃんとかw

個人的に千鶴呼びのが好きです。
(斎藤さんの雪村呼びは例外的に好き。)

斎藤さんの土方さんへの盲信ぶりも好き。
千鶴と土方さんどっちをとるか、EDのちょい前の斎藤さんなら禿げるくらい迷いそうだw
ED後は多分千鶴だろうけど(笑)
うん、愛の力って偉大だよねってことでv


追記:随想録で平助の最初のやつと矛盾してますね・・・(汗)
    2次ですので、御容赦ください。 

2010年11月29日月曜日

緋色 拓珠 短文。

※拓珠
※キャラ崩壊


2010年11月16日火曜日

短いものの羅列。

まったくの直感なので出来は保障しません。
いつもどおりの自己満です。

それでもいい方のみご覧ください。



2010年11月14日日曜日

想い煩い   前編

※八晴
※お付き合い後
※若干キャラ崩壊
※大人向けを仄めかしてます



************************************



付き合ってからも八雲は優しい。

でも、晴香を抱いた後はいつもすぐに眠ってしまう。
最初は疲れているんだと思った。

・・・最近美樹から聞いて知ったことがある。
普通本当に好きな相手ならば終わった後は、相手を気遣って話をしたり、
一緒にお風呂に入ったり、微睡んだりするらしい。

『テレビ見始めたりすぐ寝るような男は大抵体目当てなのよ!晴香そんな男ダメ!止めときなさい!』
『…でも。本当に体目当てなら私なんかじゃなくて美人で可愛くてスタイルのいい人を相手にするんじゃ…。八雲君黙ってれば格好良いし…。』
『甘いわね晴香!男は女だったら誰でもいいのよ!自分の欲が解消されればそれで十分なの!いーい?早くそんな奴とは別れちゃいなさい。痛い目見るのは晴香なんだからね!』
『…美樹…。』

何だかんだと心配してくれているようだが、晴香にはどうしても八雲がそんな男に思えない。

…もしかして、私が好きじゃないのに八雲君は優しいから拒めなくて
無理に私を抱いているのだろうか。

晴香は自分の考えに青くなったが、美樹が気づく余裕はなかった。


(…やっぱりそうなのかな…。)

あの後美樹と別れ(彼氏とまた別れたとかで今日も合コンらしい)、晴香はトボトボと歩いていた。
そっちの方が晴香の思う八雲に重なる。
だいたい八雲はもともと晴香を好みじゃないと言っていた。
あの八雲がそんな奴を欲に任せて抱く筈がない。
…思えば、付き合ってから八雲から好きだと言われた事などない。
告白も晴香からだったし、晴香から好きだと告げれば知ってるという簡潔な返事が返ってくる。

(…これってもう決まりかな…。)

こんな事を美樹に言えば、多分先程よりも強く早く別れろとしつこく言われたに違いない。
でも晴香は誰になんと言われようと八雲が好きなのだ。
ずっと一緒にいたいし、だから告白した。
少しでも誰よりも近く八雲の傍にいる為に。
例え八雲が嫌がっても晴香から離れる気はさらさらなかった。
でも時々わからなくなる。
本当に好きなら解放してやるのが一番なんじゃないかと。
…八雲はいつでも自由だ。きっと晴香の事だって煩わしいと思った時もあるだろう。

八雲君。
あなたが好き。大好き。
ねぇ。私はそんな大好きなあなたに何をしてあげられる?
…あなたが望んでいるのは、何?


「…いったいいつまでそこでぼーとしている気なんだ君は。」
「八雲君?!」

私の大声が不快だったのか八雲がぴくりと眉を動かす。
びっくりした。
八雲の事を考えていたからだろうか、あるいは体が正直に八雲を欲したのか、
無意識に八雲の家であるプレハブまで来ていたらしい。
せっかく来たのだが今日は上手く笑える自信はない。

「…入らないのか?」

晴香は笑って誤魔化した。

「うん。ただ今日はちょっと八雲君がどうしてるかなぁって顔だけ見に来ただけだから。あ、明日も早いし。」
「昨日も来たのに暇だな君は。」
「何よ。彼女が彼氏の所に用もなく毎日来ちゃいけないの?」
「別にそうは言ってないだろ。…明日も早いなら早く帰ったらどうだ?送って…。」
「そうですね!お邪魔しました!」
「おいっ!送…。」
「いい!」
「…は・・・」

(なんでそんな事言うの馬鹿八雲!…早く帰って欲しいみたいな、さ…。…なんで私もこんな事で怒ってるんだろ…。)

「…はぁ…。」

よく考えればあれはいつもの八雲の素直じゃない皮肉で別にこんなに怒るような事じゃない。
晴香が拗ねて八雲の脇でもつつけば終わる話だ。

(あぁ。やっぱり今日来るんじゃなかった。こんなはずじゃなかったのに。…八雲君も追いかけてこないし。…当たり前か。)

あの八雲の事だ。晴香の事なんてすっかり忘れて晩御飯の事でも考えているのだろう。
そんな事が容易に想像できて悔しい。
八雲は私の事なんて全然眼中にないんだろうに。
晴香の溜息はそのまま誰にも聞かれずに風に紛れた。




…あいつの様子がおかしい。
いつもなら気にも留めない事に突っかかってくるし、かと思えば急に黙って突然帰っていく。

(…いや、おかしいのは僕もか。)

あいつといるとどこか変になる。止まらなくなる。歯止めが効かなくなる。
好きすぎて、自分でもどうにも出来ない。
こんな気持ちじゃきっとあいつを怖がらせるから、何重にも自分を抑えて大人なふりをする。
僕のこの激しい感情が伝わって君を傷付けてしまわないように。
君を潰さないように。
この気持ちを抑え込むのに、僕が如何に苦労しているかなんて君は気づきもしないようだけど。



あれからなんだか行きづらくてほとんど会っていない。
差し入れのお菓子や食生活を案じてのお昼や晩御飯を持って行ってさっさと帰る。
だって会ったらきっと余計な事を言ってしまう。

ー離れたくない。傍にいたい。好きでいて欲しい。愛して欲しいーだなんて。

八雲もきっと言葉通りにしてくれる。
それがわかっているから怖いの。
でももし私が別れを切り出して八雲がホッとしたような顔をしたら。
そしたらきっと泣いてしまう。
それではダメだ。
だってそれでは八雲にバレてしまう。
八雲に問われて上手に立ち回れる程、晴香は器用ではけしてない。

(どう、すればいいのかな・・・)

晴香は今日も晴れない心のまま部活に向かうのだった。


→後編



************************************


タイトルはスマップの曲から引用させてもらいました。
勝手に雰囲気がぽいやつを拝借したので

歌詞とかまったく気にしてないのであしからず。

某尊敬素敵サイト様と題名がかぶっていたことに
気づいたので変えました。
そのサイトの管理者様、読んだ方に
不快な気持ちを与えてしまっていたらすみません。

やっぱりスマップだとかぶっちゃいますね・・・。
これからはちゃんと自分で考えます。
でもぶっちゃけ、自分で考えてもかぶってた時があったから
前も一回変えてるんですが・・・。
(これとは違うやつ。)

うーん・・・。どうしましょう・・・。


続きはいつUPできるかあやしいです・・・。
まあ、マイペースでいきます!

2010年11月2日火曜日

サヨナラを君へ。 

八雲独白第二弾。

(八雲→晴香)

もし八雲が自分のせいで晴香が不幸になるのなら、と別れを決意したら・・・。
という仮定から生まれたもの。


※キャラ崩壊(もはやオリキャラ)
※意味不明
※切なめ



2010年11月1日月曜日

口喧嘩  堂郁

※別冊1後


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「それをお前が言うか!」

突き刺さったような顔をした。
今にも泣きそうなのに強張った表情はけして崩れはしない。
しまったと思って手を伸ばした時にはもう遅く、バシっと音を立てて手を振り払われた。
一瞬事務所は静まるが気にしている場合ではない。

「…わかりました。笠原、もう堂上一正には何も言いません。」
「おい!い、…。」

名前を呼ぼうにも鋭い目つきがそれを許さない。

「…業務中に失礼しました。仕事に戻ります。」
「おいだからちょっと待て!」
「…プライベートのことなら業務後に承りますが、上官命令ですか?」

普段なら有り得ない言葉遣いと態度…今の郁のその全てが堂上を拒否していた。
何も言えない堂上に、郁は見切りをつけたらしい。
そのままきびすを返して訓練速度で事務所を出ていった。
郁の気配が完全に消えても動けなかった堂上を小牧が切った。

「…今のは堂上が悪いよ。」

小牧がポツリと言った一言につられ、手塚が唖然としたように呟いた。

「…俺、あいつのあんな顔初めて見ました…。怖ぇ…。」

—堂上があの顔を見たのは過去2回。

1回目は告白された後にうるさい黙れもうしゃべるな!と吐き捨てて、あらぬ誤解をさせた時。
2回目は婚約前の1ヵ月にも及ぶ大喧嘩で、ごっこ遊びと切り捨てた時。

2回とも堂上のせい。
いつもはすぐ泣くくせに、何故かこういう時だけはけして涙を流しはしない郁。

—違う。
傷つきすぎて泣きたくても泣けない、そんな顔だ。

自分が口下手で言葉が足りないのも知っている。
5歳も年上のくせに余裕がないのだって自覚済みだ。
加えてアイツはバカだし、人の予想の斜め上を行くんだから手に負えない。
確かに今のは自分が悪い。
そんなのは十分わかっている。
だが、いくら三十路過ぎとはいえ、愛しすぎる奥さんがいるおかげで
嫉妬心が常に半端ない堂上だ。

(ヤキモチが入っていたことぐらい気づけ阿呆。)

まあ、堂上が心中でどんなに愚痴ても郁は気づくことなどないのだろうが。

「…追いかけなくていいの?」
「…今俺が行っても頑なになるだけだ。」
「そう。素直じゃないね二人とも。」
「…柴崎呼びましょうか。」
「いや、あいつを呼んだら、今日多分郁は寮の方に泊まることになるからそれは避けたい。」
「…たまにはいいんじゃない?それも。」
「…勘弁しろ。」
傍にいない 
「やっぱり堂上の都合なんじゃない。きっかけがないと謝れない?」
「…柴崎の所においておいたら更にめんどくさい事になるだろ。」
「それだけ?」
「…業務中に私情を挟んで悪かったな。この話は終わりだ。仕事に戻るぞ。」
「…逃げるのは良くないよ堂上。」
「…わかってる。」

だが、わかっているのと納得するのは別だ。

(こっちの気持ちも偶には察しろ阿呆が。)


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終わり方が微妙で中途半端っぽいですが、一応これで終わりです。

喧嘩は多分なんだかんだと柴崎が介入してきて、郁ちゃんの勝ちで終わります(笑)


久しぶりにタイトルを付けましたが、ほんと自分センスない・・・。

2010年10月27日水曜日

祐一先輩独白。 

※緋色の欠片ゲーム本編中

(祐一→?珠紀)


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彼女には、闘う力も、守る力も、何も、なにも、なかったというのに。




どうしてだろう、といつも首を傾げていた。

あの弱き無力の少女はそれでも諦めずに立ち向かうのだ。
なんの根拠もなく、大丈夫だと笑うのだ。

どうして、笑っていられるのだろう。
あんな圧倒的力を見せられてもなお、信じていられるのだろう。
絶望せずにいられるのだろう。

彼女は普通の人間で、ましてや、今までこの村に住んでさえ、いなかったというのに。

わからなかった。
彼女が、なぜあんなにも目を逸らさずに前に向かって進んでいけるのか。

怖くないわけがない。

死ぬかもしれない状況で、追い詰められているこの危機で、
もはや手が出せない、どうしようもない局面で、
どうして彼女はあんなにも明るくいられるのだろう。

次がある、と彼女は言う。

それは、またあのような戦いに、挑むという、そういうことだ。

覚悟も、準備も、まだ整っていない。
もう諦めすらある。

でも、彼女が、玉依姫がそう言うのならば、自分が退くわけにはいかないではないか。
守護者が、自分が、守らなくてどうする。
なぜ、自分が逃げられる。
彼女は、珠紀は、まだ闘うと言っているのに。


彼女の強さが、自分にもあれば、何か変わっていただろうか。

この、血に流されたままの自分。


何かが、変わる予感がしている。
しかしながら、それを拒んでいる自分がいるのも確かで。

このまま、運命に流されたいわけではない。
だが、変化を受け入れられるほどの強さがあるわけではなかった。


***************************************

緋色にまで手を出してしまいました・・・。
でも、緋色はなぜか妄想が膨らまない・・・。
ネタはいくつかあるんですがね・・・。
しかし、まさかの祐一先輩のからとは(笑)

漢字とか違うのは別にミスでないのであしからず♪

祐一先輩を呼び捨てにするのにめちゃくちゃ抵抗があります。
なんでだろ?愛?(笑)

拓磨≧遼≧祐一先輩の順に愛してるっ!

2010年10月22日金曜日

眠レナイ、眠ラナイ。  (晴香→八雲) 

※恋人同士
※若干微エロを仄めかしてます
※キャラ崩壊


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真夜中、晴香はふと目覚めると、ベッドから抜けだし放置された衣服を身につけた。

「晴…香…。」


八雲が手を伸ばしてシーツを探る。まるで何かを求めるように。
探し物は見つからなかったのか、眉間の皺は深まったが。

「…八雲君…。」

晴香はそんな八雲の様子にクスリと笑うと、意地悪げに眉間の皺をつついた。
起きないようにそっと。しかし八雲はさらに眉間に皺を寄せる。
どうやら直らないことを悟った晴香は諦めたように息を吐く。
窓の外を見上げてみると、まん丸の月が見えた。
どうやら今日は満月らしい。


実を言うと、晴香は八雲とこんな関係になれるとは思っていなかった。
自分の片想いで終わるのだろうとずっと思っていた。
期待もしたし、自惚れた時もあったが、現実問題無理だとどこかで諦めてもいた。
だから友達という中途半端の関係に甘えてなかなか自分の気持ちを伝えられずにいた。
八雲との繋がりをなくしたくなかった。
近づいてこじれるぐらいなら、遠くても繋がりを保っていたい。

八雲を失いたくない。

怖かった。
自分に自信がないことも事実だったが、八雲に拒絶されたら立ち直れない気がした。
もう傍にいられない気がした。

八雲は多分心のどこかで自分自身を憎み、自分の存在を認めてはいない。
晴香が八雲を好きになった理由すら認めていないのだろう。
その気持ちがいつか晴香を遠ざけるのではないかといつも不安に思う。
そして一番怖いのは。


八雲は、どこかで自分が生まれるための行為すら本当は嫌悪しているのではないかと、
晴香はいつも考えている。


八雲はいつだって優しい。
時々意地悪もするが晴香を一番に考えてくれていることを知っている。
晴香を優先するために自分を抑え我慢していることも知っている。
嬉しいけれど、それでは八雲が心から自分を出せていないということだろう。
それは晴香にとっても辛い。



—ねぇ。でも八雲…。そんなことをあなたに告げたら、
私と離れようとするんじゃないかってすごく怖いの。

あなたの傍にいられないことも、
あなたに触れられないことも、
考えることすらしたくないけれど。

一番は—あなたに愛されなくなるのがとっても怖いの。

だって知ってしまった。

赤い綺麗な左目も、晴香に触れる意地悪だけど優しい手も、整った切ない横顔も、
力強く抱きしめてくれる腕も、八雲の全てが晴香を捕らえて止まないから。

いつか八雲が疲れたら、自分は八雲の手を離せるのか。
答えは否だ。
こんなに愛しくて愛しくて堪らない手を、どうしたら離せるというのだろう。
晴香には出来ない。無理だ。



…ごめん…ごめんね…八雲君…。

自分のことしか考えられない私でごめんなさい…—。



「…晴香…?」
「…あ、や、八雲君…ごめ、…起こしちゃった?」
「…泣いているのか。…泣き虫だな、君は」

来い、と広げられた腕の中で、八雲の匂いやぬくもり、心臓の音に安心した。

そっと気づかれないようにため息を吐くが、八雲は気づいたらしい。
八雲が眉間にしわを寄せた。

「…まったく、ため息を吐きたいのはこっちだ。僕の腕の中で何か文句があるのか」
「な、ないよ!ないけど!でも!違くてっ…!」

また涙が溢れだし、言葉が出ない。
これでは説得力がない。
違うのだ。彼に、ちゃんと伝えたいのに。

「今が、…幸せでっ…。ずっと、続けばいいのにって…」
「…僕も、幸せだ」
「ぇ…。」
「なんだその顔は?」
「…八雲く…」
「…僕がいる。…大丈夫だ」
「…うん…」

涙が止まらない。


ねぇ、八雲。
その言葉に、私はどのくらい縋っていいの?
どこまであなたに踏み込んでいいの?
私の居場所は、あなたの隣でいいの?

信じてる。信じたい。
―――どうか、信じさせて。

あなたが、私が。

ずっと、ずっと、一緒にいられるって。
幸せになれるって。

願ってる。祈ってる。



「「…愛してる。」」



****************************

八雲が好きで堪らなくて、もし別れることになったらどうしようと不安に思ってる晴香と、
そんな晴香の心情を実は全てわかっていて愛してる八雲。
端から見れば馬鹿ップルだけど晴香はマジで真剣に悩んでる。
八雲はそんな晴香が可愛くて愛しくて堪らないので、知らないふりをしつつコソッと様子を窺ってる。
可哀想なのは晴香でズルい八雲。
でもそのうち八雲のそんな余裕がなくなるくらいの暴走を晴香がするので、結局はどっちもどっち。
お互いがお互いを愛してるから起こる騒動。
八雲も晴香もお互いのありのままを愛してるからどうしようもない問題だったり。

・・・語ってすみません。
私の文才のなさを補うためには、私のウザい解説がなければ伝わらない気がしまして…(汗)

私の書くキャラは弱いし脆いなぁ…。


ホントは晴香独白で終わるはずだったのですが、最後、無理やりつけたしました(^^;)
若干救われたのかな…?

タイトルセンスなくて困ってます・・・。
もういっそのことお題にしようかな・・・。

小話。  堂上班+柴崎

※百合っぽい表現があります。
※キャラ捏造気味
※ほぼ会話文
※馬鹿話


***********************************

※恋人前。


特殊部隊の事務室で郁のため息が響く。

「はぁ…。」

「笠原さんどうしたの?眠そうだね。」
「昨日柴崎が寝かせてくれなくて…。」
ぶはっ。

小牧のいきなり噴出し、はて、と首をかしげた。
今のところで何かおかしなことがあったろうか。
「…?」

どこからかも吹き出したような声を聞き、郁は怪訝な顔で辺りを見渡すと、むせて咳き込んでいる堂上の姿があった。ちなみに手塚は顔を背けている。
小牧なんては上戸の世界に入っているが。

「堂上教官…?」
「…なんでもない。…寝不足だからと言って業務に影響与えるなよ。」
「それはわかってますっ!文句なら柴崎に言ってください!明日は訓練じゃないから大丈夫でしょって言うんですよ?!体力有り余ってそうなんだから付き合いなさいって!寝たいって言ってるのに、ずっと電気つけっぱなしで!」

途中でまたしても小牧がツボに入ったようだが、郁は気にせず続けた。
堂上の眉間のシワが深くなっていること、手塚が青くなっていることも気づかずに。

「何度もやめて早く寝ようって言ったのに全然聞いてくれないし!あんた下手なんだからもっと練習しろって!そんなの余計なお世話だっつーの!」

ドン!と机をたたいて郁は愚痴散らした。

「たかがゲームくらいでさっ!」


面食らった顔をした約2名と、その様子を見てまた噴出した者1名。

「…ぶっはははははッ。…ちなみに何の話だと思ったの?堂上、手塚?」

「…。」


押し黙った二人は、しばらく口を開くことはなかった。

*******************************


※別冊2後


「きゃっ!ちょっと柴崎!くすぐったいって!わぁっ…止め…!」



「…で。あれはいったい何の嫌がらせなんだ?」
「…わかりません…。」

堂上は、眉間に皺を寄せ、いつも以上に無愛想な、それでいて真面目腐った顔で誰ともなく問うた。
それに対し、手塚も真面目すぎる表情で不機嫌も顕わに答える。

ぶはっ!
そんな様子にか、小牧が噴き出す。
もっとも、柴崎が特殊部隊の事務室に姿を見せた時の意味ありげな顔を見た瞬間から、もうなにか含んだ笑い顔にはなっていたのだが。

「…小牧。お前なんか知ってるなら話せ。」
「ぶっ…くくく…い、いや…別に…何も知らないけどさ…くっくく…2人共、相当柴崎さん怒らせたみたいだね…ぷっ。…ていうか、あれはやっぱり嫌がらせの域に入るんだ?」

「…。」


堂上達は本気なのだろうが、見ているこちらからとしては面白い以外の何物でもない。
いかに奥さんまたは恋人を想っているかが伝わってきて、小牧はもう耐えられないとばかりに突っ込んだ。
そして、その後の沈黙も、小牧にとって笑いの要素にしかならなかった。


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

柴崎と郁が大好きなんだ!!

2010年10月21日木曜日

ブリーチ 独白(乱菊→ギン)

夢を見た。


起きて空を見上げれば満月で。あまりにも明るいその光が自分の泣き顔を照らすから、さらに涙が溢れ出した。

困った。涙が止まらない。

夢の内容は朧げながら覚えている。

でも思い出したいものではない。忘れられないだけだ。



あの手を、思い出して自分の手を見た。絶対に離してはならなかった手。でも手を繋ぎ続けるには、あまりにも難しい手だった。



ギン…。



細くて白い、女みたいな手。でも頼りになる、唯一の救いの手だった。

その手があればなんでもできそうな気がした。

大好きで、離したくなくて。

ずっと、ずっと一緒になんて無理だと知っていた。覚悟だってしていた。

ただ、あんな別れは予想していなかったけれど。



追いかけ続けた背中だった。何度追いつき、追い越そうとしたことか。結局飄々と涼しげな顔で逃げられたが。



いつだって、伸ばした手は届かなかった。

そのくせ気まぐれに構ってくるから忘れられなくて。手を伸ばすことを諦められなくて。



後悔なら死ぬほどしている。

彼を止められるとは思わないが、せめて気づけていたのなら何かが変わるような気がするのだ。



嗚呼。どうすれば貴方は私の傍に居てくれたというの?

どうすれば、この手を取って愛を囁いてくれたというの?

…何故何も言わないまま、行ってしまったの?

私に貴方以上のものなどないと、知っていたでしょうに。



わからない。わからないの。

ずっと、ずっと一緒だったのに。

何も、わからない。



ギンは誰より、下手したら乱菊自身以上に、乱菊のことを知っているだろうに。



どうして、私…。

こんなにも。



世界の全てがギンだった。何もかもギンが一緒で、何もかもが、ギンに関係していた。

彫り込みとは怖いもので、ギン以外何もいらないと何度思っただろう。



どうして、連れて行ってくれなかったの?足手まといだから?

私は邪魔者だったの?

だったらどうしてあの時私を助けたりしたのよ?



どうして…。



いつからだろうか。こんなに離れてしまったのは。

いつからだっただろうか。貴方のことを好きになっていったのは。



この想いが消えることなど有り得ない。そんなはずがない。

誰に何を言われようと、この気持ちは一生ギンへ向けられるのだから。



愛してた。

愛している。

愛してる。

好き。

愛しい愛しい、私だけの。



ギン。



伸ばされた手は誰にも掴まれることなく落ちるのだろう。

そのことは最早決定事項で、覆ることがないことを知っている。

でも、また手を伸ばしてしまうだろう自分を、誰かは愚かだと嗤うだろうか。

 
**********************************
 
まさかハマると思っていなかったCPです。
でも、多分、これきりな気がします。
 
若干キャラ捏造ですかね・・・?(汗)
きっと乱菊さんはこんなに弱くない気がする・・・。
 
ちなみにこのギンはもちろん乱菊のこと一番に考えてますよ。
乱菊はそんなこと微塵も知らないけど、ギンはそれでいいと思ってて、でもどこか気づいてほしい・・・、
でも自分では言えないっていうもどかしいギン。
 
時期は現在ジャンプでも、ギンが藍染についてってすぐでも、どっちでもつうじますね・・・。
各自好きなほうで妄想してくださいな。(丸投げ)
 
あああああ・・・。
二人には幸せになってほしかったのに・・・(泣)

2010年10月20日水曜日

八雲中途半端小話 2連続  

※キャラ崩壊
※八晴、恋人同士設定
※状況不明


**************************


八雲が晴香を気遣うように手を握る。
「…怖いか?」
「…少しだけ。…でも八雲君がいるから平気。」
晴香が甘えるように八雲の肩にすり寄った。そんな晴香に八雲も寄り添い、
さらに強く手を握り指を絡めた。
「…大丈夫だ。…君だけは、僕が守る。」
「…うん。信じてる。」
晴香は少しだけ笑みを浮かべると、自分も指をさらにきつく絡めた。


*****************************




『晴香。君が好きだよ。…君を愛しているから、…だからこそ君を解放しようと思う…。』
『…啓介く…。』
『男は晴香を抱きしめ顔中にキスしていく。そして耳元で囁いた。』
『…彼が好き何だろう?』
『っ…なんで…。』
『君を見ていればわかるよ。…僕は君のことを君よりもわかっているつもりだからね…。』
『…うん…。』
『…彼とあまり喧嘩をしてはダメだよ。…また君を奪ってしまうかもしれない。』
『…うん…。』
『…晴香…最後に一つだけ聞かせて欲しい。』
『…何…?』
『…僕といて、楽しかった…?』
『…うん…っ。楽しかったよ…。…でも…私、や…。』
『…。』

啓介は晴香の唇に人差し指を当てて困ったように微笑んだ。
晴香がその微笑みを見ると何も言えなくなるのを知っているかの如く。
—否、知っているのだろう。

『…彼の名前を呼ばないで。…君の手を、離せなくなってしまう…。』
『…啓介くん…。』




「…僕には無理だ。」
「え?八雲君?何か言った?…ていうか、離して?今いいとこなんだけど。」
「…。」
「…きゃっ…。もうっ!やく…んっ!?」
「…僕は例え君が僕以外を愛していたとしても君の手を離せない。…離さない。」
「…八雲君…?」
「…君は啓介役の方が好きなんだろうが、生憎僕は彼みたいには出来ないし、なれない。」
「…八雲君…。」

あるドラマの一場面。
どうやら晴香の愛しい彼はこの恋愛ドラマに自分達を当てはめたらしい。
もっとも、役者が一人足りないが。
いったい彼の頭の中では誰が割り当てられているのやら。
晴香は少し呆れ混じりの笑みを浮かべ、不安になっているらしい八雲に抱きついた。

******************************


完全に二人の世界。

どうしてこんな状況になったとか聞かれたら泣く(←)

2010年10月3日日曜日

銀魂3z 沖神 

※キャラ崩壊注意
※ほぼ会話文





とある学校のどこにでもありそうな全校集会。


これは、そんな集会中に起こった出来事。

「飽きたネ。つまらないアル。お前、なんとかしろヨ」
「…なんで俺なんでさぁ…」
「お前が隣になったのが悪いネ」
「…そうかィ」
「そうヨ」
「…たく。…しょうがねぇ…。…こっちこい、神楽」
「?ーっ?!///」
「これで満足かィ?」
「な、何するネ!!」
「…わかんねェ?」
「ーっ!!わかりたくもないネっ!放すアル!!ここどこだと思ってるネ!

公共の全面ヨ!!」
「はい②そんなに騒ぐとさすがに気づかれるぜィ。…それとも、俺に黙らせて欲しいかィ?」
「っ////?!」
「おーおー。うろたえてるねィ」

「な、な、な、何考えてるネっ。セ、セクハラーっっっ」
一応、意識して声は小さくしたらしい。
「付き合ってるのにセクハラも変態もないですぜィ」
「っ!?」
真っ赤な顔で口をパクパクとさせている神楽を可愛いと思いつつも、次の行動にでる。

その行動がきっかけで、周りも巻き込む大喧嘩になることは、まだ誰も知らない。


 
***********************

 


「・・・で?チャイナが口を利いてくれないと?」
「そうなんでさぁ・・・」

ケロッとした顔で言う沖田に呆れている土方

「・・・謝ればいんじゃないですか・・・?」

と、八つ当たりをされてヘロヘロな山崎。

「別に俺は悪い事なんてしてないでさぁ。構えって言われた彼氏として当然の事をしたままでだィ」

「・・・・・・なんでそんな青春会話をわざわざ職員室の、しかも俺の机の前で言うの?!え?!何、いじめ?!新種の教師いじめ?!先公の心に新たな傷を負わせようとしてるの?!!」

そして、迷惑そうなモテない男代表、彼女イナイ歴=年齢の銀八。

この男達が集まったところで、喧嘩が終わるわけはない。


 

****************************



「...神楽ちゃん、仲直りしなくていいの?」

「そうよね。・・・もう一週間よ?」

「・・・謝りもしないやつと、仲直りなんて出来るわけないネ。嫌ヨ」

「・・・それはそうかもしれないけど・・・。でも、2人とももう1年以上付き合ってるんだし、・・・その、それ以上の事だって、初めてじゃないんでしょ?」

「・・・まあ、場所が場所だけど・・・」

「・・・////」

「え?・・・もしかして、・・・まだ?」

「え?・・・そうなの?!神楽ちゃん・・・」

「・・・////」

「「・・・・」」


 

***************************



「・・・だいたい、神楽も引っ張りすぎなんでさぁ。こっちはそろそろ限界だってのに」

「乙女心は複雑なんですよ、きっと」

「・・・心の準備ってやつか?」

「だから、ね、場所変えよう?・・・ん?待って、つーことはお前ら、まだヤってなかっブッ!」

「ウザイ。テメーコノヤロー。一生ヤれない身体にしてやろうか?ぁあ?!」

「そ、総太郎君!!落ち着いてぇぇぇ!!先生、死んじゃうから!!」

「総悟でィ!!自分のクラスの生徒の名ぐらい覚えろやァ!!」

「ギブ、ギブぅぅぅ〜〜〜〜!!!」

「「・・・」」

「だいたい、テメェ、担任だからって神楽の家に訪問するとか、どんな身分だよィ!!」

「いや、だから担任だって!!テェッ」

「黙りやがれィ!!俺だってまだアイツの部屋には入った事ないんでさァ!!彼氏を差し置いてこのクソが・・・。どのツラ下げて俺の前で生きてんでさァ!!」

「え、ぇぇぇ?!生きてることから否定されんの?!俺?!ガフッ」

「・・・沖田さん、もはや確実に八つ当た・・グフッ!!」

「・・ザキぃ・・・。何か言ったかィ・・・」

「・・・いえ、何も言ってないですいません」

「そうならいんでさァ」

「・・・総悟、いい加減お前も大人になったらどうだ?チャイナだって素直にお前が謝れば、きっと許すんじゃねぇのか?何だかんだ言っても、お前ら今まで付き合ってきたんだしな」

「そうですよ、思いっきり教室でバカップルだっ・・・ゴフッッ!!グフッ!」

「・・・ふぅ・・・。なんでィ、土方さんも自殺願望あったんですかィ?」

「いやいやいやいや。総悟、俺の話聞いてた?」

「しかと聞きましたぜィ。遠慮せずにもっと早く言ってくれりゃあ・・・。俺と土方さんの仲じゃねぇですかィ。」

「いやいやいやいや。全ッッ然聞いてなかったよね。寧ろ、シカトだよね。あれ?なんか視界がぼやけて・・・」

「そのまま花粉症になって死ね土方」

「はいわかった。俺がお前の相談に乗ったのが悪かった」

「今更でさァ」

「「「・・・」」」


 

************************

 


「・・・チャイナ」

「むぉ・・・。多串くん。どうしたアルカ?」

「いや、総・・・」

「その名前は禁句アル。後1ヶ月は聞きたくないネ」

「いやいやいやいや。神楽ちゃん、後一ヶ月とか、その前に先生沖田君に八つ当たりで殺されちゃうから。ただでさえお前らが付き合う前に、俺お前と噂になって殺されかけたからね。今度はもう本気で殺されちゃうから。ああ見えて沖田君、お前しか見えてないから、ホント。神楽ちゃん命だから。神楽ちゃん愛されまくりよ?マジでヤキモチ焼きだから。独占欲デカすぎだからね」

「・・・知ってるアル」

「あ、知ってるのね」

「知ってるなら話は早いだろ。アイツと仲直りしてやってくれ。今回はきっとお前が折れるまでアイツは折れねぇぞ」

「今後の事が関わってくるからさ。沖田君も必死なワケよ。神楽ちゃん。ここは神楽ちゃんが大人になって、百歩、いや千歩譲ってやってくれや」

「ヤーヨ」

「チッ。・・・いいか、チャイナ。あいつはお前の事愛しまくってるから、いろいろ男としては大変なワケだ。察してやってくれよ」

「愛しい彼女を想うなら、そのくらい我慢すべきアル。まだまだ愛情が足りない証拠ヨ」

「わかる!!お前の言う事ももっともだ!お前としては大変不本意だろうが、俺達やクラス・・・いや、この学園のためにも、沖田君とぜひ仲直りしてくれ!!頼む!!300円あげるから!」

「・・・はぁ・・・」

「溜息尽きたくなるのも分かるけどさぁ・・・。頼むって、神楽ちゃぁぁん〜」

「・・・バカアルナ、多串くんも銀ちゃんも。」

「あ?」

「は?」

「・・・こんなトコ見られたら、アイツの機嫌がますます悪くなるに決まってるネ。」

「「!!」」

「・・・あ。」

「「え?」」

「なんでィ・・・どこ行ったかと思えば・・・・・・土方さん・・・先生・・・・。お揃いで・・・」

「落ち着け総悟!!俺ら、別に何もしてねぇーって!!」

「そう!誤解だから!!てか、俺らはお前の悩みを解決してやろうと思ってだな!」

「・・・何が誤解なんですかィ・・・?そもそも、誤解じゃなかったら4分の3殺しごときじゃ済みませんぜ・・・」

「ちょ、え、4分の3殺しはもう決定なワケ?!!」

「・・・」

「・・・子供アル・・・」

「「!!!」」

「・・・なんだィ・・・。神楽、口きく気になったのかィ。」

「・・・放せヨ」

「嫌でェ」

「・・・ふぅ・・・」

「溜息吐きたいのはこっちでさぁ・・・」

「?!な、何するアル?!放すネ!!ここは学校ヨ!!」

「・・・神楽。いい加減にしろ・・・。もう、限界でェ・・・」

「・・・」

「・・・」

「・・・もう、二度と学校でこんなことしないなら許してやってもいいアルヨ」

「・・・それはできねぇでさぁ・・・。お前が可愛すぎて我慢なんかできるかィ」

「なっ!何言ってるアルカ!!」




「・・・俺ら、邪魔モノじゃね?」

「・・・タイミング逃したな・・・」



なおを続く二人の惚気にしか聞こえない痴話喧嘩に、巻き込まれた二人はそっと溜息をついた。



「・・・もう勝手にやってろ・・・」



*****************************

無理やり終わらせた感が・・・(笑)

てか、やっぱり会話文だけだと意味分かんないですよね・・・。
誰しゃべってるかとか・・・。
・・・すいません・・・。
各自妄想で補ってください!!

2010年10月2日土曜日

風間ED後 風間→←千鶴  予告風味。

※捏造設定
※中途半端の自己満
※多分続かない



風間ED後

風間→←千鶴


お互い遠慮したり勘違いしたりしてなかなか縮まらない距離。

千鶴は周囲の噂から自分が風間にとって迷惑で邪魔な存在だと思ってて、

風間は千鶴の気持ちが新撰組に捕らわれたままだと思ってイライラしている。

(実際は風間に迷惑をかけまいとして距離をとっているだけ)

→イライラしている風間を見てさらに千鶴が距離を置くという悪循環





*********************************



—あぁ…そうか。


 この人

風間さんは私の血筋にしか興味ないんだ。
…この人を好きになってはいけない。好きなってしまったら一生の片思いだ—。


愛のない結婚などしたくないと思っていた。



でも、もう無理だ。



だって知ってしまった。



この人の優しさも不器用さも。—恋しいと、愛しいと思ってしまったから。



この人が私を愛していないとしても、私はこの人の子を産みたい。

自分の血筋を利用しても、どうしてもこの人の傍にいたい。

想ってくれなくていい。愛してくれなくていい。だからどうかせめて。



「お前はいつも俺を見ぬな。—それほどまでに俺が嫌いか。

…まあいい。お前が何を思おうと、どうしようとお前が俺のものなのは変わらぬ。」



「…っ! 」


「そのうち嫌でも思い知るだろうがな…。 」





初めは心がなくとも良いと思った。傍にいれば、それで構わないと思っていた。

だが、今は。




なぜアイツは俺を見ない?



これほどまでに傍にいるのに。


どうすればアイツは俺を見る。


どうしていつも


 もういない

新撰組の奴らの面影を追っている。



「…事情が変わった。もう待ってはいられぬ。どんなに喚こうがもう止まらんぞ。覚悟はいいか…? 」


「…」

「千鶴。来いと言っている。…千鶴。 」

「嫌です!行きたくありません…! 」


「…強情な奴だ。 」





どうしても貴方の傍にいたかったから、だから私は選んだんだ。





「千景さん!下ろしてください!自分で歩けます!重いでしょう?! 」


「案ずるな。お前など片手で造作もなく持ち上げられる。むしろもっと太れ。

お前は柔らかく抱き心地も良いが、細い。そんな体では俺の子を産む時に苦労するぞ。」



「っ?!な、何を…っ!…と、とにかく離してください! 」


「…離してなどやらん。俺がどれだけ心配したと思っている? 」


「そ、それは…。 」


「…もう俺の傍から離れるな。…あんな思いは二度とごめんだ。 」


「…千景さん…。 」





「…千鶴。お前は俺の何だ。 」


「…つ、妻です。 」

「では俺はお前の何だ? 」


「…だ、旦那様です。」


「そうだ。夫婦間に遠慮も何も要らぬ。…ただお前が俺の傍にいて俺を愛していればそれで良い。




「…許して、くださるんですか…? 」

「許すも何も、これは命令だ。・・・お前に拒否権はない。」



千景さんは本当はとっても優しいんですよ。優しさがわかりずらいけど…。

でも、必ず私を待っててくれて…導いてくれます。

いつも優しい目で見守ってくれていて…助けてくれるんです…。

…俺様で強引で自己中心的に見えるけど、とっても頼りになる強い、格好いい人です。

誇り高くて情の深い、まさしく鬼の頭領に相応しい方なんです。



********************************


ちー様は書きやすい。
というか、かなりシリアス捏造自己本意設定が妄想出来ちゃう(笑)
なんでだろう??

私基本ネガティブな人間なので、シリアスのが書きやすいんだ。
まあ、読みたいのは甘甘なやつなのだが(苦笑)
シリアスも読みたいときは読みたいけど、シリアスは基本長編じゃないと嫌だなぁ・・・。

2010年9月29日水曜日

土方×千鶴 中途半端話詰め合わせ。

※キャラ崩壊気味の捏造しまくり。
※ほぼセリフのみ。自己満足の言葉の羅列。
  設定、時期ほぼ謎。多分ED後だと思われる。
※謎の大人一文注意







土方さんは怖くて厳しい方です。でも、本当は優しくて繊細な方です。

いつも怒鳴っていたり、眉間に皺を寄せていらっしゃいますから誤解されやすいですけど…。

新撰組のことを一番に考えている真面目な方なだけです。

時々脆く見えるから支えたい、傍にいたいと思うんです。

 土方さんは頭も良くて機転も利いてとても尊敬できます。

確かにお顔も整っていて女性に人気なのもわかりますし、おモテになるのもわかります。

小さな変化にもすぐ気づいてくださいますし、

私、土方さん大好きです。


*****************************




「歳三さん! 」

「千鶴っ…?!」

「…っ…夢を、見たんです…。貴方がいなくなる夢を。私、居ても立ってもいられなくて…っ…。

…約束、しましたよね?最後の時まで傍にいると…! 」

「…あぁ。俺が灰になる時はお前の傍だけだ。それまでは1分1秒でも長くお前の傍にいる。たく…泣き虫だな…本当にお前は…。」

「…歳三さんのせいです…っ。 」

「おいおい。人のせいにすんじゃねぇよ。」





「嫌です!離れません!私は貴方に死ねと言われれば死にます。でも貴方の傍からは死んでも離れたくありません! 」

「馬鹿がっ…!死ぬなんて嘘でも言うんじゃねぇっ! 」

「嘘じゃありません! 」




「…貴方は私に離れるなと仰いました。私は貴方のお傍にいられるなら、例えそこが地獄でも何処へでも一緒に行きます。もう私を1人にしないでくださいっ!置いていかれるくらいなら死んだ方がマシです。 」

「私が貴方のものであるように、貴方は私のものでしょう?」

「…ああ。…そうだったな。」




「…約束を、お忘れですか?あなたは必ず私の元に帰って来ると仰いました。

貴方は約束を破るような方ではないでしょう?まして護れない約束をするような方でも。 」

「…ったく…お前にゃ敵わねぇな。 」

「当たり前です。私を誰だと思ってるんですか。 」

「…俺の愛しい可愛い奥方だ。 」

「…そう思ってくださるなら絶対に離さないでくださいね。」

「…あぁそうだな。悪かった。 」





「どうして!私は貴方のお傍にいますっ…!離さないから覚悟しとけと仰ったのは貴方です! 」





「…何も今生の別れじゃあるめぇし、何そんな焦ってやがる。…俺が塵になるときゃお前の傍だ。

絶対それは変わらねぇ。だからお前は信じて笑ってろ。」

「…っ…。 」

「…たく…。お前は本当に泣き虫だな。そんなんじゃ、いつか体の水分なくなっちまうぞ。 」

「…っ…。 」

「…相変わらず強情な奴だな。 」

「…私の涙を拭うのは自分の役目だと仰ったのは貴方じゃないですか…っ。 」

「当たり前だ。誰が譲るか。お前も俺以外に泣かされんじゃねぇぞ。一人でも泣くな。お前の涙を見ていいのも拭っていいのも俺だけだ。」

「なんで、…。そんなこと言うんですか…。」




「俺に隠し事とは随分なことだな千鶴?当然、覚悟出来てるんだろうな?」




「てめぇ、誰の女にちょっかい出してんのかわかってんのか?さっさと手ぇ離しやがれ!」




「俺の隣はいつもお前だけの為に開けておく。…だから、つらくなったらいつでも傍にくればいい。

勿論永久に一緒にいてもらってかまわねぇんだぜ。 」




「千鶴。何もお前がそんなに我慢するこたぁねぇ。お前はもう散々泣いたし頑張ってきた。

もうお前が1人つらい思いをする必要はねぇんだ。いくらでも俺に寄りかかって甘えていい。

俺は女1人の泣き言や愚痴でも何でも受け止められねぇ男になった覚えはねぇぞ。 」

「…っ…土方さんっ…。」
「千鶴…。 」

千鶴がいくら強がっても土方はその全てを包むように溶かしては千鶴を癒やしていく。

…あぁ。また、負けてしまった。

結局千鶴は流されて土方の胸に大人しくおさまる。

広く心地よいこの腕の中はどうしてこんなに息がしやすいのだろう。

土方の体温も鼓動も息遣いも何もかもが千鶴を安心させていく。

まるでかつて半身だったかのような感覚に陥るほど。別々の生き物だなんて信じられない。

なぜ土方は千鶴の心にこんなにどうしようもなく添うのだろう。

「…どうして…こんなに優しくしてくれるんですか…。 」
「…決まってんだろ。…お前を愛してるからだよ。」





土方は口を開こうとする千鶴は目で黙らせると、静かに語り出した。

「いつか、俺はお前を置いて逝く。…その時、俺はお前にあとを追うななんて言えねぇ…。
でも、お前に他の奴と幸せになれ、なんて死んでも言いたくねぇ。

けどな…お前には笑ってて欲しいんだよ。…エゴかもしんねぇがな…。

…俺達新撰組のせいでお前の自由な時間を奪っちまった。

それも着飾ったり好きなことして遊びたい盛りだろう頃にな…。

お前はそんなことねぇといつも否定するが、端から見たら事実だろうよ。

…千鶴。俺はお前を愛してる。愛してるから、お前にはいつも笑ってて欲しいんだ。

幸せだってお前は笑うが、俺はもっとお前を幸せにしてぇし、笑わせてぇ。

嬉しい気持ちも楽しい気持ちもお前が望むそれ以上のものを全部めいっぱい与えてやりてぇ。

満足してるとお前は言うが、お前は元々欲がねぇし我慢してばっかだろう。

もっと甘えて頼って俺を困らせるぐらいに我が儘になったって構わねぇんだぜ。

俺にできる事だったら何だってやってやる。…お前の願いを叶える事が俺の我が儘だからな。」



「1分1秒離れたくねぇ…。お前とずっとこうしててぇ…。」



「貴方より大切な物なんて私にはありません。…あなたの傍で命を全うできるのならば、それ以上の幸福は私になんてないんです。 」

「…相変わらず欲のねぇ女だなぁお前は。 」

「…いいえ。あなたの傍にいることが私の一番の贅沢ですから。」

「…だからこそ、だよ。」

「…?」

「はあ…。…かなわねぇよ、お前には。」




…んっ…あぁ!…やぁ…ひ、土方さ…!やめ…ぁん!…ぅ…ひゃ


ぁっん!


これで穴全部塞がったなぁ…。

風間×千鶴 現パロ 予告編もどき。

※捏造設定
※千鶴ちゃんが強姦未遂の被害にあってます。
  苦手な方はご注意してください。まあ、描写的なのは出てきませんが・・・。
※中途半端の自己満…。



現パロ・シリアス風味

風間×千鶴


千鶴
小学時に家族を殺され強姦されそうになった過去があり、男性恐怖症に。

その際助けた風間を盲目的に信頼しており、風間の傍以外では眠れない。

社会勉強兼花嫁修行の為に道場新撰組に入り、それ以降ある程度は社交的になったが

人見知り気味。

一度心を開くとそれなりに懐くが千景が一番。ただし恋愛感情は一切無く、

(風間も最初は無自覚だが、その時でも千鶴以外を嫁にする気は更々ない。


千鶴より早くに自覚するがそれまでに色々な葛藤有)

ペットと主人のような気持ちを抱いている。

後に迷惑や千景の女性関係やら色々悩むが基本は千景がいればそれが全て。

両親共に風間の会社で働いており、家族ぐるみの付き合いがあってか

事件以降は許嫁として迎えられる。(最初は内緒。後に笑顔で容認)

家事全般大得意。動物好き。心優しく健気で純粋な性格の為、

男女関係なく好かれ風間家の使用人にも人気が高いが本人無自覚。

千とは元々親友。(ただし、千鶴は千が千景の従姉妹だとは知らない。)

小柄な藤堂、千景と比較的親しい土方、元気な永倉、寡黙な斎藤・山崎、

女タラシっぽいけど優しい原田、意地悪沖田の順で懐く。

不知火や天霧とはそこそこの関係を保つ。遠慮深く真面目。




「ホント千鶴って風間命だよなー。風間の野郎羨ましいぜ。」

「そう?僕は怖いけどね。」


「はぁ?どこがだよ?」

「…風間が死ねって言えば絶対あの子は死ぬよ。そのぐらい、あいつの一言は千鶴ちゃんにとって絶対だ。…あの服従ぶりは絶対何か後に残るよ。」

「…総司だって近藤さん贔屓なとこあるじゃん。」

「僕は確かに近藤さんが好きだけど、千鶴ちゃんみたいに馬鹿じゃない。どうとでも生きていける。…でも、あの子は生きていけないだろう。」


   かれ
風間千景なしでは。



「…それは確かにあるかもしんねぇけけどさ…。」








「合宿だと?」

「はい。」

「…随分と遠方だな。…スケジュールも合わん…。…千、」

「私1人で大丈夫です!もうそんなに子供じゃないんですよ? 」

「…俺がいなくて寝れるのか。」

「…練習します。」

「…。」

千景がいなくては寝れないと認めたも同然の答えに、眉をひそめた千景に千鶴は慌てた。

「えっとあの、…皆さんも一緒ですし、2日間だけですから、心配しなくても大丈夫ですよ?…お仕事、お忙しいんでしょう? 」

「…お前はいつからか随分素っ気なくなったな。甘えなくなって泣きついてくる回数も減った。」




「…アイツが成長した証なのだろうが…俺から見れば全く変わらん。

泣き虫で脆く怖がりな…昔のアイツのままだ。…無駄に我慢強くなるのも考えものだな…。 」



「…前にも言ったが、俺の嫁はお前だけだ。…俺が生涯愛し、傍におくのはお前だけだ。俺を信じろ。絶対に護る。 」

「…いつから俺に隠し事をするようになった?仕置きが必要のようだな…。 」



—あぁ。迷惑、なのだろうか。

でも言えずにいるのだろうか。あまりにも、私が哀れで。

一度伸ばした手を離せないぐらいに責任を感じているのだろうか。

溜め息一つで許してしまうのだろうか。

この優しく愛しい彼は。

私が手を離すのをじっと待っているのだろうか。

―――この手を、離すことなど考えてもいなかった。でも。

彼は、元よりそのつもりだったのだろうか。

—私が、勘違いをしているだけで。

頬が涙で濡れるが彼女に気づく様子はなかった。

—彼に、恩返しができるなら、彼を、解放できるなら、幸せにすることができるのならば。

—私が、消えよう。



絶対に離せないだろうと思っていたその手を離すのは一瞬で。

意外にもあっけなかった。

だからまだ、我慢ができた。

いや、実感していなかったのだ。

彼の傍を離れることが、彼の手を離すことが、いったい何を意味するのか。

千鶴はまだわかっていなかった。だからまだ冷静でいられた。

無知とはなんと強く愚かなことか。

そして千鶴は思い知る。

自分には彼以外何も持っていないこと。自分の生きる意味には彼が不可欠なのだと。

しかしわかった所でもう戻れもしなかった。

向かう先も、行く宛も、気力すらない彼女は、いったい何を目指すのか―――。




朦朧とした意識の中、ふと知った気配を感じた。

「…千景…さん…?」




「何だと!?どんな手を使っても千鶴を連れ戻せ! 」

「…成る程。…天霧。飲食店…いや、ここ一帯の全ての店に圧力をかけろ!千鶴のアルバイト拒否、または解雇の指令を出せ!」




「…お前が束ねる道場で何故千鶴が危ない目にあっている。」

「…アイツだって幼児じゃねぇんだ。大丈夫だって言ったのもアイツ自身だぞ。お前過保護過ぎだ。一生一緒に居てやる覚悟もないのに無責任にアイツを甘やかすな。…泣くのはアイツだぞ。」



********************

最後のセリフは土方さんです。
・・・すみません。土方さん大好きなんです・・・。

多分続かない(そんなんばっかだな・・・)

2010年8月23日月曜日

図書館戦争 パラレル 予告風味。




※先に設定をご覧ください。



「素直に寂しいって言えば?」
                     慰 め て
「…何?寂しいって言ったら 抱きしめて くれんの?」
「いや。…でも、まあ一応俺ら幼なじみだからさ。」
「あ—同情してくれるんだ—。優っし—。」
「…お前な、オレンジジュースで酔えるのか?絡むな。どこの酔っ払いだよ。」

「何よ。そんなこと言っちゃってさ。アンタこの前藤崎におばあちゃんみたいとか言って懲りたんじゃなかったの?」
「それを持ち出すな!」
あれはちょっとしたトラウマだ。
「アンタ藤崎に2日シカトされただけでめちゃくちゃ凹んでたもんね—。」
ギャハハと笑うこの女は、いったい東堂の前ではどんな姿を見せているのやら。

「…お前彼氏の前で絶対相当猫被ってるだろ。」
「そりゃまぁ、良いところ見せたいし?」
「…でもさぁ、なんかいろいろ見透かされてる気がすんだよね—。」


お、愚痴モードに入った。

絡まれるよりはマシなので、そのまま促す。



「へぇ。で?」


こういうのは藤崎がいた方が助かるのだがと思っていた塚本の心配は杞憂に終わった。



「なんかさぁ—私が頑張ってる所全部わかってくれてるっていうかさぁ。
…まぁそういうとこも好きだけど!でも悔しいのっ!
なんかペットとか妹とかちっちゃい子にいい子いい子してるみたいていうか!
子供扱いなの!そりゃあ東堂さんは大人だし私が子供なのは事実ですけど!?」

ノロケかこれは。何の罰ゲームだ。
なんで俺はこんな馬鹿なノロケ話を聞かにゃならん。
…藤崎め。あいつまさかこの事態予想済みだな?!


もしかしたら1度や2度聞かされたのかもしれない。


いかに東堂が格好よく大人で包容力があって懐が深いかをそれはもう熱弁している華絵を
呆れた眼差しで見つめながら、一刻一秒でも早い藤崎の到着を待つ塚本だった。



結局藤崎が来ても華絵は止まらず、キレ気味の藤崎が王子を呼び出し
華絵の暴走を止めるに至った。
華絵にしてみれば何だかんだ言って仲直りできたので結果オーライである。





「…俺マジで世界はあいつ中心で回ってる気がする。」

「何?ヤキモチ?」

「…今の流れのどっからその発想が出てくんだ?!」






「…酎ハイ一杯で酔えるとは安上がりだなお前。」
「・・・ほへ?」






…嗚呼。…どうして。どうしてこの人は、私が欲しいと思う言葉を、いつも、くれるの。






「…いいの?大事な幼なじみ取られても。」

「…お前なんか勘違いしてる。言っとくけど、俺が好きなのはお前だ。」
「…は!?」
「アイツとはただの腐れ縁。まあ幼なじみだから一応大事だけど、
俺が守りたいって思う奴はお前だけ。…それにアイツには王子がいるだろ。」
「…王子様が一人とは限らないじゃない。」






「華絵だったらいいよ私。」

「…そりゃあどうも。」
「何よ。もっと嬉しがりなさい。この私が付き合ってもいいと思う奴なんてめったにいないんだからね。」
「…ごめん。私は東堂さん一筋だから」






「藤崎、気づいてないの?塚本が自分からなんかする時は大抵アンタ絡みだよ。」

「…え…。」
「私の場合は私が暴走した後でしょ?藤崎が失敗なんかするわけないのにあいつが動くのは、あいつがただ自分で動いておかないと気が済まないから。私のはただの迷惑なフォロー。…ここまで言ってわかんない?」
「…。」
わからないというか、脳が混乱していた。
だって藤崎はずっと見てきた。
塚本がどんなに華絵を心配して気遣っているか。どんなに優しい目で追っているか。
東堂との関係を複雑そうに見ていたことも藤崎は知っている。
それなのに。






「正直どこまで手ぇ出していいかわからん。」

「え—高校生でしょ?もういいんじゃない?最後まで。」
「…お前なぁ…。」


*************************


続きませんよ、多分。
・・・中途半端なやつばっかで申し訳ないです・・・。


・・・もはや作品でも小説でもないわ・・・。
ただの妄想の羅列だ(苦笑)
でも苦情が出ない限りこのまま行きます!←



ダブル副長設定。会話のみ。※中途半端

設定を先にご覧ください。



「神楽の護衛?」

「ああ。最近高杉の連中の不穏な動きが目立ってきたからな。絶対あいつ1人にするんじゃねぇ。目ぇ離すな。」

「…随分とまた過保護なことで。高杉本人ならともかく幹部連中にならヤられるようなタマじゃねぇでしょう。」

「…別に神楽の腕を認めてねぇわけじゃねぇが、一応預かってるガキでしかも女だ。用心して悪いことでもねぇだろう。・・・これは近藤さんも銀時も同意済みだ。」

「…近藤さんはともかく土方さんも旦那も甘くていけねぇや。そもそもなんで俺なんですかィ?山崎でもいいでしょう。」

「あいつは普段無駄に神楽の傍にいねぇだろうが。いちいち建て前の理由考えんのもめんどくせぇ。その点、お前ならサボって神楽とツルんでても不思議はねぇだろ。」

「あいつには言ってないんですかィ?」

「あいつが護衛なんて大人しく受け入れるわけねぇだろ。下手すら撒かれる。…お前も黙っとけよ。」

「それはそうですねィ。ま、あいつが俺と一日中いるっていうのもあんまない気がしやすがねィ。」

「…喧嘩すんなよ。元も子もねぇからな。」

「それはあいつ次第でさァ。」

「おい!」

「まあ、公認のサボリなんてなかなか出来やせんし、そこそこ楽しんできや—す。」

「あのな!遊びじゃねぇんだぞ!総悟!」

「へいへい。要は我らが姫を守りゃあいいんでしょう。了解しやしたよ。」

「本当だろうな…。…もしあいつに何かあったら銀髪の野郎がうるせぇぞ。」

「旦那も溺愛してやすからねィ。」

「あいつが自分で護衛するって言って喚いてたからな。まあ副長自ら一隊員の護衛なんざ問題外で即却下したが。」

「…俺も一応曲がりなりにも隊長なんですがねィ。」

「サボリ魔が何を言ってやがる。」

「土方さんだって本当はずっと一緒にいて守りたいと思ってやすでしょう。」

「…アホか。んなに暇じゃねぇよ。つうことで頼んだからな。間違ってもあいつに気づかれねぇように守り通せよ。」

「へ—い。」

「…不安を煽るような返事するな阿呆。」

*********************


「ちょっとちょっと沖田君。俺の神楽ちゃんが怪我したって聞いたんですけどォ!」

「あ—あんなんかすり傷でさぁ。」


神楽はいつからアンタのモノになったんだと思わないでもなかったが、

いつも通りの涼しい顔しつつも腹の奥底で相当激昂しているだろう銀時を

これ以上怒らせることを避ける為に沖田は賢明にも口にはしなかった。

もし銀時が本気で怒り狂ったら駐屯は半壊では済まないだろうからだ。

自分の身を守る為には必要な術だった。

少しの苛つきを覚えたことは感じ得なかったが。


「手首が普通曲がらない方向に曲がってたんですが—?」

「…人間誰しも気合い入れりゃ曲がりますぜィ。」

「そうか。んじゃ沖田君ちょっと気合い入れてみね?」
「遠慮しときまさァ」


****************************


本当は続けたかったんだけども力尽きました…。

もしかしたら後で追記するかもしれない。

でも、続かないかも…(苦笑)


この設定は大好きだけれども、ネタが浮かばんよ…。
誰か妄想して形にしてくんないかな…。←

とりあえず、神楽が幸せならそれでいい。
(お前はどこのおと―さんだ)

銀魂 パラレル ダブル副長設定

※捏造気味




W副長設定

神楽総受け


坂田銀時(27)

甘党のダルダル新撰組副長。やる時はやるが普段は土方任せ。
神楽溺愛。神楽限定で激甘&過保護。腕っ節は新撰組一。

実は過去攘夷運動に参加していた為攘夷関係者に知人が多い。

近藤に拾われ、ひょんなことから副長に。
結構古株。


土方十四郎(27)
神楽のみ必ず他の幹部と複数で行動を義務付けた過保護な新撰組副長。

厳しい保護者面を装うがなんだかんだと神楽に甘い。苦労症。


神楽(15)

宇海坊主と近藤が知人だった為5歳の頃から新撰組で預かってる。

今や大事な戦力の一人であり新撰組幹部。

蝶よ花よと甘やかされて育てられたが、男所帯の為か男らしく逞しく成長。

妙のことを姉のように慕っている。

銀時>>>土方>妙>近藤>新八>山崎>総吾が優先順位。


沖田総悟(18)
1番隊隊長で幹部の一人。

神楽とは喧嘩したり協力したりじゃれたりよくわからない関係を築いているが、

実は趣味が合ったりして仲は良い。

神楽に対して唯一年上面しない同級生的存在。(大人気ないとも言う)

新撰組の中で1、2を争うほどの天賦の才を持つ剣豪。

普段サボってばかりだが実は神楽の護衛(土方or銀時命令)のカムフラの時もある。(ほぼ自主休暇)

神楽に異様に構う。近藤至上主義。


山崎退(24)&志村新八(17)

監察。副長直属の部下。神楽のことを妹のように可愛がっている。ジミーズ。


近藤勲(32)
困っている者は見捨てられない情の深い性格。隊士から尊敬を集める。

豪快でおおらかな新撰組局長。神楽を自分の子供のように可愛がっている。


近藤妙(22)
なんだかんだと絆されて近藤の奥方に。新撰組の財布を握る最凶の存在。

神楽を妹のように可愛がっており色々甘い。


高杉晋助(27)
過激な思想を持つ攘夷志士。策士家。険の腕は銀時並。

昔からの腐れ縁である銀時に目をつけていたが、

次第に神楽の強さと性格を気に入り何度も勧誘。

神楽をかぐや姫、姫、じゃじゃ馬(姫)など愛称で呼ぶ。


桂小太郎(27)
馬鹿な長髪の攘夷志士。銀時の元戦友。なかなかの腕っ節。銀時を勧誘し続ける。

神楽のことをリーダーと呼び慕っている。


*************************


短編でポツラポツラとUP予定です。

でも終わりは考えてなかったり・・・。


結構他のサイト様でも妄想(オイ)

されてますが、どこが本元かわからないので

とりあえず無断でわたしもW副長設定の妄想に

便乗しときます。←


多分誰も見てないだろうから大丈夫だと

思いますが、著作権やらなにやら言われる方が

いらっしゃいましたらすぐに消します。


2010年8月22日日曜日

図書館戦争 嫉妬と友情 (堂郁前提柴郁)


※別冊2中頃
※若干キャラ捏造有
※柴崎は郁大好き
※突然始まって突然終わります。


郁が堂上と何かあった時、相談するのは決まって女子寮の柴崎(と元・郁)の部屋である。

膝を抱えながらデカイ図体を丸くしている郁を見ながら、柴崎は口を開いた。


「嫉妬とか焼き餅とかあんたは一番していい立場で、権利だって充分にあるのよ。一人でいじけてんじゃないわよ。嫌な事は嫌って伝えなさい。我が儘だって嫉妬だってなんだって、受け止めてくれるわよあの人は。あんたより5歳も年上で大人なんだから、もっと甘えちゃいなさい。あの人があんたに頼られて甘えられて嬉しくないはずないんだから。」

「…でも。」

「お母さんの呪縛かなんか知らないけどね、つまんない意地張ってないで、もっとあの人に寄りかかって
いいのよ。あんたが寄りかかって潰れるような人じゃないでしょ?あの人はあんたの事は何だって知っときたいんだから、素直に言いたい事は言っときなさい。」

「…う、うん…。」

まだ沈んでいる郁に、柴崎はコイツに私は本当に甘いわと思いつつも、
結局いつも通り、極上の笑顔で言った。

—何の得も利益もないのにこの自分が。

「…ま、万が一、堂上教官がなんか言ってきたらいつでも私の所にいらっしゃい。お茶ぐらい出してあげるわ。」

「…柴崎ぃ…。」

涙目で抱きついてきた郁をよしよしと撫でつつも、
きっと今頃眉間に皺を寄せているだろう郁の旦那を思い、
柴崎は心の中でほくそ笑んだ。

—まだまだ笠原は渡しませんよ堂上教官?


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

…好きな女の全てを知りたいと思って何が悪い。
って堂上さんは思ってると思います(笑)

堂上さんにとって柴崎は絶対勝てないライバルだと思うんだ。
比べる土俵が違うってわかってても、悔しく思ってればいい。

柴崎はそんな堂上の気持ちを知りつつも、優越感を持ってればいい。


図書館戦争 (堂郁前提手塚+安達)


※別冊2頃
※若干キャラ捏造(?)


「堂上教官!今日、お昼ご一緒していいですか?!」

「あ〜、安達・・・。えっと、ごめん。ちょっと今日は…。」

意気込んで申し込んだ安達の言葉に、安達がそれはそれは尊敬する上司は
赤い顔で困った顔をした。
年上で階級も上の上司だが、可愛いなぁと思っていたら、
安達が密かにライバル視している一正が会話に入っくる。

「すまんな安達。先約だ。」

「ど、堂上一正!」

「悪いが、また今度にしてくれ。」

「えっ…あ、はい…。」

さすがに階級が離れすぎている上司の約束に割り込むわけにはいかない。
大人しく引き下がると、二人は幸せオーラを振りまきながら出ていった。

肩を落とした安達の頭上から元教官の声がした。

「…安達?どうした?なんか暗いな?」

「…手塚教官…。…今日堂上教官の誕生日なんです。」

「…あ〜らしいな。」

そういえば確かに朝から機嫌も良く、訳を尋ねたら嬉しそうに言っていたような。

…ていうか、ちょっと待て。

「…なんでお前が知ってんだ?」

「堂上教官ファンクラブメンバーならこんな情報チョロいですよ。」

…なんだそのファンクラブは。
と思ったが怖くて聞けない。つか、聞きたくない。
とりあえずスルーすることにする。

「…で?」

「…堂上教官の誕生日を祝おうと思ってお昼誘ったら、堂上一正が…。」

…朝のご機嫌はコレか。

さすが柴崎が今だにバカップルと言うだけはある。

もう結婚して暫く経った。

別に成り立ての恋人ではあるまいし、
デートだってなんだって何回もしただろうに、
お昼のランチデートぐらいの何がそんなに嬉しいんだか。

家でも職場でも顔を合わせてる。
はっきり言って笠原のあの態度は異常だと思う。
だが、柴崎に言わせるとそんな所が郁の可愛い所で、堂上がメロメロな所らしい。
…手塚にはわからないが。

その後、落ち込む安達にジュースを奢り、
(なぜそこまで落ち込むのか全く理解出来ないが)
なぜ俺がという気分になりながら午後の仕事をした。

・・・それはそれはご機嫌な同僚を殴ってやりたくなったのは上司には絶対秘密だ。


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


手塚の受難。
・・・手塚の日常はこんなんばっかそうだ(笑)

図書官戦争 パラレル設定


※生まれ変わり捏造設定
※記憶なし
※数十年後の未来なので検閲もないし、良化隊も図書隊もいません。
※もはやオリジナルなレベル。


篠原華絵
素直で真っ直ぐな運動バカ。
ここぞという時は思いの外の結果を出すが、
周りの予想のやや斜め上をいく暴走癖がある。
感情豊かで泣き虫だが芯が強く曲がったことが嫌い。
強運の持ち主。下戸。


藤崎麻美
頭が切れ美人でモテるが過去の経験から恋愛に冷めている。
サバサバした性格。本人曰くクールビューティー。
中学から華絵とは親友。実は塚本が好きだが華絵のが大事。


塚本翔(かける)
華絵の幼なじみ。
いつも振り回されつつも何だかんだと付き合いがいい。
思ったことをポロッと言ってしまうことも。文武両道でクール。
モテるが恋愛に興味がないというか、2人の姫君に手一杯。


東堂剛(つよし)
華絵の王子様。
華絵が可愛いくて愛しくて甘やかしたくて堪らない。
華絵のことを考えるとニヤケるが、年上のプライドでギリギリ保っている。
…が、華絵以外の周囲にはモロバレ。
5歳の年の差に悩む真面目な苦労人。
懐が深く、何事もサラッとこなすように見えるが、努力家であり不器用な面も。
我慢強く理性的だが、嫉妬深く過保護気味。
実は一番人間クサくて熱い人。


笹木久則
天才的頭脳を持つ。常に爽やか笑顔装備。
やや毒舌気味。
10歳年の離れた唯一の弱みとなるベタ惚れな彼女がいる。
東堂と同じくらい独占欲が強い。


***************************


予告風味をUP予定ですが、終わりは続編は考えてないです。

2010年8月12日木曜日

小話 3連投 ※バカ話


※キャラ崩壊気味
※オリキャラ的存在が一瞬だけ登場します

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 『私と彼とどっちが大切なのよ?!』

いきなり来た晴香の友達だという派手で頭の悪そうな女が、逆切れ気味に叫んだ。

「八雲君。」

 その意味がわからない質問に、サラッと即答で答える君。
質問をした女はその答えに唖然とした顔をして、悔しそうに走り去った。
お茶を出そうとしていた晴香はどうしたのかとキョンとしていたが、
八雲が何も言わないままなので、そのまま沈黙を守った。

 そんな沈黙を破ったのは俯いていた顔を上げた八雲だった。
 おいで、というように手を広げて少し赤い顔で微笑む。
晴香はその顔に嬉しそうな笑顔を浮かべ、勢いよく八雲の腕の中に飛び込んだ。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

突然、八雲の家である映画研究会の部室の扉が勢いよく開き、一人の女性が入ってきた。
その女性ーー 晴香が真剣な顔で八雲に詰め寄る。

 「八雲君!胸は大きいけどちょっとデブってる方と、
美脚でくびれもあってスレンダ ーだけど胸は小さい方、どっちがいい?」

 八雲は本を読みながら無表情で一言。

「…そのままの君でいい。」

 「…っ八雲君っ!」

 晴香勢いよく八雲に抱きつく。

ちなみに八雲の手は晴香の腰にちゃっかり回っていた。

八晴的4コマ。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

「…八雲君…おいで。」

まるで天使のように微笑んで腕を広げる。
その表情は母性愛に満ちていて不覚にも泣きそうになるくらいに母親を思い出した。
そんな顔を君に見られるのは癪で誤魔化すように俯いて君の腕を少し強引に引いた。

「…君が、来い。」

八雲のまさかの行動を予想出来る筈がない晴香は勢い余って八雲にぶつかるように腕の中に入った。
しかし八雲はなんなくその衝撃を受け止め、晴香を腕に閉じ込めるように強く抱きしめた。

 「きゃっ!…八雲君っ?!」

 「うるさい。少しぐらい黙っていられないのか君は。」

 少しくぐもった八雲君の声には気づかないふりをして晴香は悪態度をとった。

「~~~もうっ。勝手なんだから!」

 暫しの沈黙の後、きつく抱きしめられた腕の中で上手く動けない晴香は、
もぞもぞ動きながら八雲に不満の声を上げた。

「…でもなんかこれ私が抱きしめてもらってる感じになってない…?」

「問題ない。」

 「…。」

 納得いかない気がする晴香だが、八雲がいいならいいか、
と諦め、目を閉じて八雲の心音を聞いていた。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

いったいどんな状況だとか考えたら負けです。




2010年7月21日水曜日

パロ設定。 予告風味。

土千前提過去トリップ
現パロ土千+過去新撰組

現パロ土千・・・婚約者同士。記憶なし。
過去新撰組・・・土千は保護者のような関係。千鶴愛され。3章の五稜衛士前あたり。


現パロ
ホスト新撰組×千鶴

雪村千鶴(18)
オーナーの娘。オーナーが行方不明のため、ホストクラブの経営を任されることに。大学1年生。
家事全般大得意。

土方歳三(28)
新撰組ナンバー1ホスト。しかし最近はもっぱら経営などの裏方がメインになりつつある。
保護者というような態度で千鶴を支える。
普段は仏頂面だが、客の前ではそれなりの態度は取れる大人。面倒見が良い。

原田左之助(27)
新撰組ナンバー2の天然タラシ男。女子供に甘い。
いつも優しく頼りになるお兄さん的存在だが、短気なところも。嘘がつけない性格。

沖田総司(24)
新撰組ナンバー3。小悪魔的な性格が女性に受けているらしい。
千鶴に何かとちょっかいを出す。喘息持ち。

齋藤一(24)
ホスト。無口で物静かだが、その雰囲気と天然というギャップが魅力。
千鶴の面倒を良く見てくれており、総司のイタズラからいつも助けてくれる。

藤堂平助(22)
見習いホスト。元気で明るい年下or弟系。千鶴とは一番歳が近いため仲が良い。
身長が低いことを気にしてたりするまだまだ青春真っ盛りな男の子。

永倉新八(27)
ホスト。豪快で大雑把な性格。筋肉質。

風間千影(28)
ホスト新撰組のライバル店のナンバー1ホスト。
千鶴に一目惚れして新撰組との合併を狙っている。強引で俺様。土方をライバル視している。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

気が向いたら書きますが、多分続かない。


2010年7月10日土曜日

マリッジブルーの行方。



※クジラの彼(冬原×聡子)
※プロポーズ後
※捏造有



—え。なんで。

その光景を見た途端、聡子は走り出した。そのまま逃げ切りたかったが、流石は自衛官。
すぐに追いつかれてしまう。掴まれた腕を振り払おうとしたが、無駄に終わった。
震える声を懸命に保ち、俯く顔をなんとか上げる。

「…私待ってない方が良かった?」

冬原の顔が強張った。

—もしかして墓穴掘った?

堪えていた涙がこぼれた。
冬原の反応が怖い。

「え?!ちょ、待った!!いきなり泣くのは反則!!」

そんな言葉にます�涙が溢れる。

「…だって…。」
「…とりあえず、場所変えよう。歩ける?」

反応が遅れた。

(え。ちょっと待って。)
私の部屋で別れ話?
・・・それはちょっと遠慮したい。
帰ってくる度に思い出し泣きしそうだ。

首をぶん�振り拒否すると、歩けないと解釈されたのか、抱き上げられた。
さすがに涙も引っ込み赤面する。

「ハル!違う!降ろして!歩けるから!私の部屋に行くのが嫌なだけ!」
「…なんで。」

ハルの声のトーンが今までになく下がった。
また潤んできた私に気づき、ハルは慌て私を降ろした。

「…ファミレス行く?」
「…。」

ハルと付き合った場所で別れ話か。
皮肉なような運命的なような。

(もう絶対あのファミレスには行けない。)
そう確信しながら、自分の部屋よりましだと聡子は頷いた。

「…聡子?何でいきなり逃げたの?」
「…。」

それを聞くのか。私に。

答えないで嗚咽だけを返すと、ハルはまた慌てた。

「聡子?!ごめん!言い方きつかった?!」

また首をブン�振ると、ハルは涙をナプキンで拭いてくれた。

「…え—とマリッジブルーか何かとか?」
「…それはハルの方でしょう。」
「は?!」
「…さっき、女の人と一緒だったじゃない…。」

まだ、聡子でさえ帰ってきたハルに会えていなかったのに。

婚約者よりも先に会うことを優先するような人がいるなら、その人と結婚すればいい。

…聡子より数倍綺麗な美人で若いキャリアウーマン風な女性だった。
マリッジブルーにかかった男が、さぞかし心惹かれるような相手だろう。
自分じゃ足元にも及ばない。

—ハルが待ってて欲しいのは私だけじゃないんだ。

ハルはモテるし、正直プロポーズされた時も信じられない気持ちでいっぱいだった。

こんなに幸せでいいんだろうか、と。

(…あぁ。やっぱり。)

どうやら自分もマリッジブルーにかかっているのかもしれない。
…でも。

私はハル以外の人なんて考えられかったのに。

ハルはそうではないのだ。

「…わ、私より先に会いたい人だったんでしょう…。」

きっと聡子のように泣き虫じゃなくて。ハルを支えて癒やすことができる、強い人なのだろう。

—聡子のように、ハルを傷つけるあんなことも言わないような。

静かに涙を流す聡子に、最早周囲の目を気にせずハルは聡子の涙を拭いていたナプキンを持つ手を降ろす。そして手で口元を覆った。

その場違いな動作に聡子が不審げに見上げる。

—珍しい。照れているような、ニヤケているような。

聡子の様子に気づいてハルはバツの悪そうな顔をした。

「…勘違いさせてごめん。でもアレ、夏の彼女だよ。」
「…え?…夏、さん…?」

ハルは呆けた聡子の髪を撫でて、耳元で囁いた。

「…ヤキモチ焼いてくれたってことってでいい?」

聡子の頬に赤見が差した。
泣いたから、というわけではなさそうである。

「…う……。」
「納得?」

笑顔が悔しい。
さっきの顔もこういうことか。

「…なんで、夏さんの彼女が…。」
「夏もいたんだけど、ちょっとパシったからさ。席外してたんだよね。」
「…ごめん。」

恥ずかしい。馬鹿みたいだ。
勝手に勘違いして勝手に嫉妬して勝手に泣いて。

「いや、俺もごめん。…こんな事で泣かせちゃったしね。…でも…一言、声かけて欲しかったかな。そしたら紹介できたし。」

ハルが苦笑した。

「…でも、たまにはいいね。・・・嬉しいよ。」
聡子、俺が合コンとかいっても妬いてくれなし。


—これはまた耳元で囁かれた言葉である。

少しの沈黙の後、聡子がまだ瞳に涙を溜めながら微かな声で呟いた。

「…ハル。帰ってきたら私に一番先に会いに来て。」

—本当は迎えに行きたいけど、無理なのはわかっている。
一番先に顔を見たいけど、現実的にそれは無理だ。

だからせめて。

婚約者のそんな可愛いお願い事に、逆らう理由も気もない冬原はキスする事で了承した。

******************


わたしは断然冬原派です。
図書戦ではもち堂上さんですが、海の底では絶対に冬原さんプッシュ。
望ちゃんがあんまり好くないんだもん。
聡子のようなセンスの良い大人な女性はいい!
そして泣き虫っていうのもまたツボです。
ハルは連れ添うのが長くなるごとに惚れ直してればいい。



答えのほどは。


※後藤視点(?)
※キャラ壊れ気味
※未来八晴社会人恋人設定
※つまりは捏造設定



事件に煮詰まり、いつもの如く八雲を訪ねていた後藤は、唐突に叫んだ。

「お前は俺と仕事どっちが大切なんだ!?」

叫んだ後藤は、しかしこの後返ってくるだろうセリフに備え、次のセリフも用意していた。
だが、残念ながらその用意は無駄になってしまうのである。
八雲の一言によって。

「晴香。」

即答だった。

てっきり、『なんでそんな気持ち悪いセリフを後藤さんに言われなきゃいけないんですか。』
などという皮肉が返ってくるのだと思っていた。
あるいは、『仕事。』
という一言が。

そしたらじゃあ、晴香ちゃんと仕事はどうなんだ、とからかうつもりだったのだ。
が。
実際は、別になんの変化もせずに書類を見たまま選択肢にない答えを吐いた八雲。

(おいおいおい。)

確かに自分は晴香によって八雲が人間性豊かになるように望んでいた。

そう。顔を赤くして取り乱して動揺する八雲が見たかった。
散々からかわれたのだからお返ししたかった。

だが、実際はどうだ。

呼吸するように簡単だ、と言わんばかりの素っ気なさだ。

いったいコイツはどうしてこうも可愛くないんだ…と唸っていたところで、
晴香が八雲に嬉しそうに抱きついた。

「八雲君!」

ハートマークが付かんばかりの声音だ。多分石井が見たら崩れ落ちるに違いない。
想像して同情の気持ちでいっぱいになる。

(…哀れ石井。)

八雲の様子を見てみると、やはり変わらない様子で、
はいはい、なんていいながら書類に目を通している。
…晴香が回した腕に自分も右手を重ねながら。
よく見ると、いつもより表情が柔らかい気がしないでもない。
…なんだかんだ言って、コイツも幸せになったんだなぁと感慨深く内心ニヤケながら思っていると
八雲に目配りされた。

(なんだなんだ?)

しかしそんなんで後藤に伝わる筈がない。
まったく空気を読めない後藤に、今度は八雲は舌打ちしそうな顔で睨んだ。

顔には帰れ、と書いてある。

もしかしてニヤケ面が顔に出たか。しかし、だったらなぜ口で言わないのか。

不思議に思っていた後藤に、とうとう八雲はしびれを切らしたらしい。

(・・・忍耐力のない奴だ。)

八雲は眉間に皺を寄せ、後藤に帰るように皮肉った。

「おい。まだ話は…。」
「明日にしてください。今日はもう終わりです。急に用事を思い出しました。」
「待て!ちょっと話を…。」
「聞こえなかったんですか。僕は帰れと言ったんです。まったくこれだから老人は。」
「誰が老人だぁ!?」
「後藤さんが帰ってくれたら取り消します。・・・いいですか。出口はそこです。」
「んなことわかってらぁ!」
「忘れたのかと思いましたよ。」
「んなわけあるかぁ!ったくしょうがねぇなぁ!わかったわかった!帰るぜ!帰ればいいんだろ!寂しくなっても知らねえからかな!」

吐き捨ててドアを閉める直前、『コイツさえ一人いればいいです。』とのろけか本心か八雲が呟いた。

バタンと大きな音を立て閉まったドアの前で、後藤はまた固まった。

(…もしかして、晴香ちゃんと二人きりになりたかったのか。)

…なんて迷惑でわかりづらい甘えだろう。まったく可愛くない。
そんなことを心の中で呟きながら、それでもやっぱり後藤の顔
はニヤケていて、もし八雲が見ていたら睨んだだろう。
だが、その八雲はもうきっと最愛の恋人しか目には入っていないはず。

(一心が見たらなんて言うだろうな。)

もう叶わないことを思って後藤はらしくない、と苦笑した。

「・・・よしっ!行くかっ!」

(明日は昼過ぎに来てやるか。)

せめてもの後藤の心遣い。
きっと八雲にも晴香にも伝わらないだろう。
そして『遅いですよ、話があったんじゃないんですか』
と八雲に皮肉られるのだ。
しかしそんな後藤の思いも虚しく、事件が急変し、
結局は朝一で八雲と晴香の同居部屋に乗り込む事になるのだが。
そんなことはまだ誰も知らない出来事なのであった。


次の日の朝、朝の蜜事を邪魔され不機嫌な八雲と恥ずかしそうに顔を真っ赤にした晴香、気まずそうな後藤、今にも卒倒しそうな石井がいたらしい。


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なんだか1人称だったり3人称だったりと

微妙な文ですね・・・(汗)

・・・直す気はさらさらないですが←


設定的には、八雲が働くようになってからも後藤が事件の相談を八晴の同居部屋にしに来てて、

『僕だって社会人なんですよ。仕事は別にあるんです。厄介ごとを持ち込まないで、後藤さんもいい加減自分で事件ぐらい解決してください。僕は忙しいんですよ。』という文句やらなにやらに耐えれなくなった時。のイメージです。

・・・想像力って大事です。(笑)

幸せ家族。


※八晴の子供(娘)視点
※キャラ崩壊気味




「晴香は?」

帰ってきて一番に言うセリフがそれですか、お父様。
新婚じゃあるまいしいい加減にしてください。年頃の娘としては大変居心地が悪いんですけど。

「買い物。」
「…こんな時間にか?」

眉間に皺を寄せてるけど、こんな時間ってまだ8時ですけどね。まあいいけど。

「近くのコンビニだし大丈夫だよ。ていうか、ただいまは?」
「…あ—…すまない…。…ただいま。」
「おかえり。」

まったく最近ますます晴香に似てきたな…とかぶつぶつ言っている文句っぽい口調とは裏腹に、口元はにやけ気味だ。我が父ながら素直じゃない。

まあ、『僕は奥さん以外にただいまは言わない。僕の帰る所はいつも君の所だから。』などと言わないだけマシか。
…もっともそんな両親だったら絶対グレてるが。

「…晴香何時に家出たんだ?」

きた。まったく口開けば晴香晴香と…。
ママもママでこんなにパパに愛されているにもかかわらず、愛が足りないだの自分の方が愛してるだの
とノロケはやめて欲しい。

「まだ出てから十分もたってないよ。…迎えに行くの?」
「…一人で大丈夫か?」
「何を今更。パパとママの子ですからね。」

皮肉じみた私の言葉に苦笑しながら私の頭を撫でる。

「悪い。すぐ帰ってくるから。」
「うん。いってらっしゃい。気をつけてね。」
「ああ。鍵、2重ロックにしろよ。僕達が帰るまで開けるな。」
「わかった。」
「…いい子だ。じゃ、いってくる。」

もし私がママだったら、多分今キスの一つもされている。
…毎回目をそらすこっちの身になって欲しい。

ママは気づかれてないと思っているようだが、パパが気づいていない筈はない。
最初は気づかれないようにしているらしかったが、今は隠そうという気はないに違いない。
(ここら辺は多分、夫婦が円満な方が子供の成長に良いと言う事をママがパパに言ったからだろう。そのおかげか、軽い口喧嘩はしているが、激しい夫婦はめったに見ずに済んでいるのでプラマイゼロだ。)

…まったく…。本当にパパはママしか見えていないんだから。
ママ曰く、パパは家族との接し方がよくわからないから、らしいが。
ママがいなくなったら私が困るだろうし、ママがいなくてはパパは私を育てられない。
だからママを大切にしてるのだ、という事らしい。
実際こんなにパパが過保護になったのはママが妊娠してかららしいし、ママがパパに聞いた事らしいので、多分本当なんだろうが、なんだか間接的な愛情だ。
でもまあ確かにパパは私に本当に優しい。
けど、やっぱりママと差がある事は子供ながらに昔から気づいていた。
ママが別格すぎるのかもしれないが、少し悔しいというか、寂しかったりする。
そんな私に奈緒姉は不思議なヤキモチだと笑っていたが。
ママ中心のパパを見て、後藤おじさんはニヤニヤしてパパをからかったりする。
…まあ、3倍返しぐらいになって返ってくるのが定石だが。
パパにとって昔からママは特別だったらしいが、くっつくまではなかなか時間がかかったらしい。
そんな時を見ていたおじさんにしたら、きっとパパの今の様子は確かにニヤケずにはいられないような光景なのかもしれない。

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キッチンからママの鼻歌が聞こえる。
パパがそれを眩しそうに見つめた。
そして私に微笑んで名前を呼ぶ。
やっぱりなんだか悔しいけど、パパとママの幸せありきで私の幸せありきだから。
…諸々の不満はあるが、まあ両親二人が仲良く家族三人幸せなので、結局何の問題もないんだけどね。

晩御飯の支度で指を切ったママの手を、イヤミを言いながらも消毒するパパの姿を横目で見て、私は幸せからなんだか疲労からなんだかわからないため息を吐いた。

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苦労症な娘ちゃん。
どっちにも似てなさそう。
小学生か中学生ぐらいだけど最早大人です。
両親の愛をいっぱいもらって育ったのですが、同じぐらい(それ以上に)両親の仲の良すぎる部分も見て育っているので若干やさぐれ気味(笑)
パパママどっちも大好きだけど、どちらかというとパパっ子。
奈緒ちゃんとは友達のような姉妹のような関係を築いてます。

『僕は奥さん以外に~』のモデルとなる某バカップルは某吸血鬼魔王兄様×妹姫+某伯爵×フェアリードクターです。
・・・なんだかわかりますか?(笑)

詩的沖田独白



怒らすのは総司の役目

癒やすのは近藤の役目

落ち着かせるのは山崎の役目

黙って傍にいるのは斎藤の役目

慰めるのは左之助の役目

教え導くのは山南の役目

元気づけるのは新八の役目

笑わすのは平助の役目


—そして
千鶴を泣かすことができるのは、ただ一人のみ。
誰が欠けては千鶴は千鶴らしくいられない。

それでももし誰か欠けるとしたならば、きっと土方がそれを補うのだろう。
あの人はズルいくらい器用で千鶴の欲するもの全てを与えてしまうから。

自分が逆立ちしたってけしてできやしないことを、千鶴の為ならなんなくやってみせてしまう。
悔しい程格好良くて敵わない。
きっと今日も土方の胸の中で千鶴は泣き、そしてそのまま眠るのだろう。
我慢強く強がりなあの子が、ありのままの己を見せる心を許した唯一の存在。
それをそのまま受け止めても尚まだ余裕のある土方が、
あの子の選んだたった一人の『特別』。
それは自分ではない。自分では成し得ない。

嗚呼。なんで僕は土方さんじゃないのだろう。
なんであの子は土方さんじゃなきゃ駄目だったんだろう。
なぜあの子はあの人を選んだんだろう。どうして僕じゃダメだったんだろう—

君が選ぶあの人は、けして僕では敵わない。
でも君が選んだことならば認めてあげたい。
尊重してあげたかった。
だけれど。
どうしても、君の傍を離れることなどできなくて。
どうか、まだ。君のその優しい心に縋ってしまう浅ましい僕を赦して欲しい。

千鶴。千鶴。千鶴。君を、・・・愛しているんだ。

誰にも渡したくなくて。
君の瞳に、僕以外がうつるのが嫌で。

どうして、君は僕のモノになってくれないの?
どうして君は。
どうして・・・――――。

***************************
土千←沖に見せかけつつ沖千だったり。

なにやら中途半端で終わってるようなかんじですが、勘弁してください。
まさか薄桜鬼初めての小説が沖田さんとは・・・。
風間さんとのオリジナル設定だったらいくつか妄想はしてるんですけどね。
形にするとなるとまとまらなくて。
おかしい・・・土方さん、左之さん大好きなのにな・・・。
いや、ちー様も3番目ぐらいに大好きですが!

2010年7月3日土曜日

捏造設定。予告風味。

※捏造似非設定

風間×千鶴前提

新撰組×千鶴


風間と千鶴が幼馴染設定。(千鶴は自分が鬼だと認識してるけど秘密にしてる)

薫死亡捏造設定(つまりは存在無視)


「千鶴・・・。探したぞ。こんなところにいたのか。」

「風間さん!?」


「人間と戯れる時間は終わりだ。お前の居場所はこちら側だろう。
まさか愚かな人間に裏切られたことを忘れたわけではあるまい?」


「・・・か、風間さん・・・。」



「・・・人間は、温かく優しい生き物です。それに、彼らは武士です。裏切るなんて・・・。」


「どうやら人間と長くともに居すぎたらしい。・・・ふん。まあ、良い。
来い。躾なおしてやる。」



「…婚儀の準備が整った。迎えに来るのが遅くなったが、もう離してはやれんぞ。

覚悟しろ。」




「嫌です!私は、まだ彼らと共にいたい・・・!」




「・・・口では何と言おうと奴らは所詮醜い生き物だ。
今はお前の存在を許しているかもしれないが、いずれはお前との違いが浮きぼりになるだろう。
そうなれば、傷つくのはお前だぞ。」

「・・・確かに、私は彼らとは違う、鬼です・・・。
役立たずで、何もできない、無力な女鬼です・・・。
でも、彼らは。それでも、私が傍にいることを許してくださいました。
彼らは、私たちを襲った人々とは違います!
風間さん!まだ、もう少し待ってください・・・!」


「必ず、あなたのもとに戻りますから・・・。」



「・・・何もんだ、てめえ・・・。」

「ほう・・・。受け止めたか。どうやら人間にしては少しは腕が立つらしい。
まあ、この俺には遠く及ばんがな。」



「・・・我が花嫁を迎えに来た。おとなしく渡せば手荒な真似はせん。・・・千鶴は返してもらおうか。」

「悪いがそれは聞けねぇ相談だな。」

「・・・人間ごときがこの俺に逆らう気か。よほど死にたいと見える・・・。」

「・・・我が嫁が世話になったようだな。」

「おっと、礼はいらねぇぜ?」



「・・・人間は儚く脆い生き物だ。だからこそ美しいとお前は言うが、俺にはわからん感性だな。」



「弱くては、守りたいものなど守れんだろうに。」

「いいえ。彼らは己の誠のために命がけで戦い、自分の意志を貫きとうしました。
・・・彼らは弱くなどありません。」

「・・・お前があやつらを見る目はいつも変わらんな。美しい、清らかな瞳だ。」



「悔しいが、俺の負けのようだ。・・・ここはいったん引く。だが、忘れるな。
・・・お前は俺のものだ。どんな手段を使おうと、必ず手に入れる。
・・・俺の腕の中に戻れ。」


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

多分続かない。

2010年6月26日土曜日

予告風味。 現パロ 風千→新撰組

現パロ設定




※鬼のみ記憶有り


※風間→千鶴→新撰組


※捏造気味








「所詮羅刹などまがいものだ。本物の鬼にはなりきれまい。」


「…。」


「それでも、お前は会いに行くのか。」


「…はい。記憶がなくても、皆さんは皆さんですから。」




そう言うと、思っていた。




「…ひとつ、覚えておけ。…お前は、俺のものだ。」


「…はい。わかっています。」




それが、条件であり、約束なのだから。






皆には記憶がなくて、自分にはある。


―――鬼である、自分には。




やはり、自分は鬼で皆とは違う存在なのだと、否応なく思い知らされる。




自分は、人とは、違う。




わかっていたはずなのに、どうしてこうも苦しいのだろう。


とうの昔に、思い知った筈なのに。






「…泣くのは、俺の前だけにしろ。」


「…泣いてなど、いません。」


「…そうか。ならば、顔を上げろ。」


「…嫌です。」


「…貴様は、…。」


そう言って風間は眉間に皺を寄せ溜息を吐くと、千鶴を強引に抱き寄せる。


「…まあ、いい。…泣くなとは言わん。好きなだけ、勝手に泣け。」




力強い腕が不器用に自分を抱きしめる。




どうしてだろう。その腕の中は、何故かとても安心した。




涙が、溢れる。




やっと、会えた。やっと、会えたのに。


もう、あの人の傍にいることはかなわない。




あの、昔のような笑顔を向けられることも、あたたかな瞳で見つめられることも、名を呼ばれることも、


優しい手が髪を撫でることも、力強く抱きしめられることも、愛の言葉を囁かれることも、


口づけも、何も、何も、してはもらえない。




会うまでは、一目見るだけでいいと、そう思っていた。


だが、一目見れば、声が聞きたくなった。触れたくなった。


見るだけでは、会うだけでは、足りない。


もっと、もっと、近づきたくなった。


ここでは遠い。もっと、傍に行きたくなった。





「・・・あなたは、いつも私の傍にいてくれるんですね。」


「当たり前だ。鬼は約束は守る。お前を守るのは当然だ。」


「・・・。」

千鶴の顔が泣きそうに歪む。


…あなたは、あなただけは、・・・どうか。




++++++++++++++++++++++++++++++++++


多分続かない。

2010年6月20日日曜日

図書館戦争 柴崎中心 堂郁、手柴 ※柴郁要素含む

※キャラ崩壊気味
※別冊1直後
※百合っぽい表現有り



「あ、そうだ。堂上教官。今日笠原と飲みに行ってきます。なので笠原返してもらいますよ」
特殊部隊の事務所に柴崎が訪れた時、わざとらしく思い出したようにそう告げる。
郁からもとっくに言われていることを知っているだろう柴崎の言葉に、案の定、堂上は眉を潜めた。
「...笠原は笠原の物でお前のじゃない。日本語として返すというのはおかしいだろう」
「あら。正論。まあ、堂上教官の物でもないって事ですね」
さらに堂上の眉間のしわが深まった。柴崎にしてみれば、してやったり、である。
「...気をつけて行って来い。楽しんでこいよ」
「は〜い」
「・・・遅くなったら連絡しろ。迎えにいく」
「・・・ちなみに、遅いって何時ごろですか?」
にっこりと嫌味なぐらいの笑顔で尋ねると、堂上は苦々しそう
に9時半と答えた。
今時大学生でも飲み会でそんな時間に帰らないだろう。
噴出し爆笑する。
きっと本心では8時だろうと何時だろうと迎えに来たいに違いない。
柴崎にからかわれることがわかってて、でもやっぱり譲れない
門限に、堂上の中でそれはもう葛藤があるはず。
それを隠そうとしての結果の眉間の皺。
だから柴崎はこれまた嫌味な笑顔で了解した。


********************************

「どうして、この気持ちが恋じゃないのかしら。
もしも、この恋が、本気の想いだったら、今すぐにでもあの人
から笠原を攫ってやるのに。…どうして。」

お前が、女で、笠原も、女だからだろ、とは言えず、結局手塚
は押し黙るしかなかった。
たとえ性別が違くても、柴崎が笠原を攫うことはないだろうと思ったからだ。

「…私、本当に、笠原のことが大切なの。大好きなの。今まで好
きになった人の、誰よりも、何よりも。…なのに、どうして、
私は、笠原を、攫ってしまわないのかしら。」

…堂上教官の恋人だから?…笠原が、堂上教官が好きだからかしら。

柴崎の美しい真っ白な頬に、涙が流れた。

「…笠原の、友達だから?」

なんて、残酷で、なんて、明快な答えだろう。
友達に、親友に、なりたかったのも本当だ。
だが、まさかこんな形で自分に返ってくるとは。

「…解せないわね。」

自嘲気味にため息をついて、柴崎は濡れた頬をそのままに、手
塚の方を向いた。

「…笠原には、内緒よ。」

あの鈍い天然な小娘は、柴崎の気持ちなんかに欠片ほども気づ
かない。
誰より近く傍にいても。
否。柴崎が気づかせなかったのだ。そのくらいのことなど、柴
崎はお手の物だ。
…きっと、堂上辺りは無意識に気づいているのかもしれないが。
でも、あの大人な上官は多分絶対に柴崎に釘を刺したりしないだろう。
そのぐらい、憎たらしくてかっこよくて。
さすが、笠原の好きな相手なだけはある。
まったく、嫌になる。
———かなわない。悔しい。悔しい。悔しい。

だって、たとえこの恋が本物でも、笠原は絶対に私についてきてくれやしない。
そのぐらい、柴崎だって簡単にわかる。
だって、ずっと見てきたんだもの。
誰より、近くで。傍で。あの、笑顔を。
ずっと、見てきたんだから———。

嗚咽が漏れる。
が、この堅物な同期は聞かなかったことにしてくれるらしい。
そのことに安堵して、少し、甘えた。
きっとこんなに泣き散らせば、明日の朝は笠原に笑っておめでとうと言える。
そして、変わらないあの笑顔で、あの子は。
ぎゅっと、強く抱きしめられて、柴崎はますます強くその胸に縋りついた。

笠原。笠原。笠原。好きよ、好き。大好き。
だから。幸せになんなきゃ、許さないんだから。


*******************************

うちの柴崎は郁ちゃんが大好きです。
手塚よりも優先することもしばしばかも(笑)
手塚はそれに若干妬きながら柴崎のそういうとこも受け入れてたりすればいい。
飲みに行って、結局郁ちゃんが寝落ちして、堂上が迎えに来て帰ったので
代わりに手塚呼んで飲みなおした後という後付け設定。