※キャラ崩壊気味
※別冊1直後
※百合っぽい表現有り
「あ、そうだ。堂上教官。今日笠原と飲みに行ってきます。なので笠原返してもらいますよ」
特殊部隊の事務所に柴崎が訪れた時、わざとらしく思い出したようにそう告げる。
郁からもとっくに言われていることを知っているだろう柴崎の言葉に、案の定、堂上は眉を潜めた。
「...笠原は笠原の物でお前のじゃない。日本語として返すというのはおかしいだろう」
「あら。正論。まあ、堂上教官の物でもないって事ですね」
さらに堂上の眉間のしわが深まった。柴崎にしてみれば、してやったり、である。
「...気をつけて行って来い。楽しんでこいよ」
「は〜い」
「・・・遅くなったら連絡しろ。迎えにいく」
「・・・ちなみに、遅いって何時ごろですか?」
にっこりと嫌味なぐらいの笑顔で尋ねると、堂上は苦々しそう
に9時半と答えた。
今時大学生でも飲み会でそんな時間に帰らないだろう。
噴出し爆笑する。
きっと本心では8時だろうと何時だろうと迎えに来たいに違いない。
柴崎にからかわれることがわかってて、でもやっぱり譲れない
門限に、堂上の中でそれはもう葛藤があるはず。
それを隠そうとしての結果の眉間の皺。
だから柴崎はこれまた嫌味な笑顔で了解した。
********************************
「どうして、この気持ちが恋じゃないのかしら。
もしも、この恋が、本気の想いだったら、今すぐにでもあの人
から笠原を攫ってやるのに。…どうして。」
お前が、女で、笠原も、女だからだろ、とは言えず、結局手塚
は押し黙るしかなかった。
たとえ性別が違くても、柴崎が笠原を攫うことはないだろうと思ったからだ。
「…私、本当に、笠原のことが大切なの。大好きなの。今まで好
…堂上教官の恋人だから?…笠原が、堂上教官が好きだからかしら。
柴崎の美しい真っ白な頬に、涙が流れた。
「…笠原の、友達だから?」
なんて、残酷で、なんて、明快な答えだろう。
友達に、親友に、なりたかったのも本当だ。
だが、まさかこんな形で自分に返ってくるとは。
「…解せないわね。」
自嘲気味にため息をついて、柴崎は濡れた頬をそのままに、手
塚の方を向いた。
「…笠原には、内緒よ。」
あの鈍い天然な小娘は、柴崎の気持ちなんかに欠片ほども気づ
かない。
誰より近く傍にいても。
否。柴崎が気づかせなかったのだ。そのくらいのことなど、柴
崎はお手の物だ。
…きっと、堂上辺りは無意識に気づいているのかもしれないが。
でも、あの大人な上官は多分絶対に柴崎に釘を刺したりしないだろう。
そのぐらい、憎たらしくてかっこよくて。
さすが、笠原の好きな相手なだけはある。
まったく、嫌になる。
———かなわない。悔しい。悔しい。悔しい。
だって、たとえこの恋が本物でも、笠原は絶対に私についてきてくれやしない。
そのぐらい、柴崎だって簡単にわかる。
だって、ずっと見てきたんだもの。
誰より、近くで。傍で。あの、笑顔を。
ずっと、見てきたんだから———。
嗚咽が漏れる。
が、この堅物な同期は聞かなかったことにしてくれるらしい。
そのことに安堵して、少し、甘えた。
きっとこんなに泣き散らせば、明日の朝は笠原に笑っておめでとうと言える。
そして、変わらないあの笑顔で、あの子は。
ぎゅっと、強く抱きしめられて、柴崎はますます強くその胸に縋りついた。
笠原。笠原。笠原。好きよ、好き。大好き。
だから。幸せになんなきゃ、許さないんだから。
*******************************
うちの柴崎は郁ちゃんが大好きです。
手塚よりも優先することもしばしばかも(笑)
手塚はそれに若干妬きながら柴崎のそういうとこも受け入れてたりすればいい。
飲みに行って、結局郁ちゃんが寝落ちして、堂上が迎えに来て帰ったので
代わりに手塚呼んで飲みなおした後という後付け設定。
※別冊1直後
※百合っぽい表現有り
「あ、そうだ。堂上教官。今日笠原と飲みに行ってきます。なので笠原返してもらいますよ」
特殊部隊の事務所に柴崎が訪れた時、わざとらしく思い出したようにそう告げる。
郁からもとっくに言われていることを知っているだろう柴崎の言葉に、案の定、堂上は眉を潜めた。
「...笠原は笠原の物でお前のじゃない。日本語として返すというのはおかしいだろう」
「あら。正論。まあ、堂上教官の物でもないって事ですね」
さらに堂上の眉間のしわが深まった。柴崎にしてみれば、してやったり、である。
「...気をつけて行って来い。楽しんでこいよ」
「は〜い」
「・・・遅くなったら連絡しろ。迎えにいく」
「・・・ちなみに、遅いって何時ごろですか?」
にっこりと嫌味なぐらいの笑顔で尋ねると、堂上は苦々しそう
に9時半と答えた。
今時大学生でも飲み会でそんな時間に帰らないだろう。
噴出し爆笑する。
きっと本心では8時だろうと何時だろうと迎えに来たいに違いない。
柴崎にからかわれることがわかってて、でもやっぱり譲れない
門限に、堂上の中でそれはもう葛藤があるはず。
それを隠そうとしての結果の眉間の皺。
だから柴崎はこれまた嫌味な笑顔で了解した。
********************************
「どうして、この気持ちが恋じゃないのかしら。
もしも、この恋が、本気の想いだったら、今すぐにでもあの人
から笠原を攫ってやるのに。…どうして。」
お前が、女で、笠原も、女だからだろ、とは言えず、結局手塚
は押し黙るしかなかった。
たとえ性別が違くても、柴崎が笠原を攫うことはないだろうと思ったからだ。
「…私、本当に、笠原のことが大切なの。大好きなの。今まで好
きになった人の、誰よりも、何よりも。…なのに、どうして、
私は、笠原を、攫ってしまわないのかしら。」
私は、笠原を、攫ってしまわないのかしら。」
…堂上教官の恋人だから?…笠原が、堂上教官が好きだからかしら。
柴崎の美しい真っ白な頬に、涙が流れた。
「…笠原の、友達だから?」
なんて、残酷で、なんて、明快な答えだろう。
友達に、親友に、なりたかったのも本当だ。
だが、まさかこんな形で自分に返ってくるとは。
「…解せないわね。」
自嘲気味にため息をついて、柴崎は濡れた頬をそのままに、手
塚の方を向いた。
「…笠原には、内緒よ。」
あの鈍い天然な小娘は、柴崎の気持ちなんかに欠片ほども気づ
かない。
誰より近く傍にいても。
否。柴崎が気づかせなかったのだ。そのくらいのことなど、柴
崎はお手の物だ。
…きっと、堂上辺りは無意識に気づいているのかもしれないが。
でも、あの大人な上官は多分絶対に柴崎に釘を刺したりしないだろう。
そのぐらい、憎たらしくてかっこよくて。
さすが、笠原の好きな相手なだけはある。
まったく、嫌になる。
———かなわない。悔しい。悔しい。悔しい。
だって、たとえこの恋が本物でも、笠原は絶対に私についてきてくれやしない。
そのぐらい、柴崎だって簡単にわかる。
だって、ずっと見てきたんだもの。
誰より、近くで。傍で。あの、笑顔を。
ずっと、見てきたんだから———。
嗚咽が漏れる。
が、この堅物な同期は聞かなかったことにしてくれるらしい。
そのことに安堵して、少し、甘えた。
きっとこんなに泣き散らせば、明日の朝は笠原に笑っておめでとうと言える。
そして、変わらないあの笑顔で、あの子は。
ぎゅっと、強く抱きしめられて、柴崎はますます強くその胸に縋りついた。
笠原。笠原。笠原。好きよ、好き。大好き。
だから。幸せになんなきゃ、許さないんだから。
*******************************
うちの柴崎は郁ちゃんが大好きです。
手塚よりも優先することもしばしばかも(笑)
手塚はそれに若干妬きながら柴崎のそういうとこも受け入れてたりすればいい。
飲みに行って、結局郁ちゃんが寝落ちして、堂上が迎えに来て帰ったので
代わりに手塚呼んで飲みなおした後という後付け設定。
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