※神楽総受け
※キャラ崩壊の捏造設定
※シリアス
「…高杉。止めるヨロシ。それ以上近づくと、総悟の怒り爆発ヨ」
「…俺が、あいつに負けるとでも?」
「…私、無駄な争いは嫌いネ。疲れるアル」
「…クックク。お前らしいな」
「わかったら退くヨロシ。私、あんまり気は長くないのヨ」
「そうだったな。…だが、これだけは覚えてろ。…いつかお前を俺のモノにする」
「私の記憶力、ニワトリ並みヨ。そんなこと一歩歩いたら忘れてしまうネ」
「…それ、ニワトリ以下だぞ」
「何とでも言えヨ」
「…、さて。俺は行くとするか。未遂で疑いをかけられちゃあ、さすがの俺も面倒だ」
「…未遂?…それは、本当ですかィ?」
「…剣をどけ」
「総悟。お帰りネ。…大丈夫ヨ」
神楽が総悟に目で促すと、総悟は刀をしまい、
高杉は総悟の横を何も言わずに通り抜ける。
「…神楽」
総悟の瞳が険呑を帯び、睨んでるのにも構わず、
神楽は飄々 と話題を変える。
「金ちゃんは元気だったアルか?」
「…旦那なら、刺しても死にやぁしないでさぁ」
「そうアルナ。でも、・・・刺しちゃダメヨ」
穏やかだが、けして優しくはない忠告。
それは、あの男を想ってか、あるいは 。
「・・・わかってまさぁ」
「総悟」
「神楽…?」
「…、……ちょっと出かけてくるアル」
「お…」
「総悟はお留守番アル」
「…わかったでさぁ…」
不承不承ながらも、頷いた総悟の頬に背伸びをしてキスをすると部屋を出る。
総悟はその場に崩れるように座る。
もちろん、ドアの外で神楽が息を吐いている気配を感じながら。
・・・その吐息が、どんな意味を含んでいるか、考えもつかないままに。
◆◆◆
「金ちゃんはいるかしら?」
余所行きの口調と笑顔を振舞うのには慣れてきたが、やはり地が一番だ。
こんな演技を提案した高杉に怒りが込上げる。
「いらっ・・って、あ!神楽ちゃん!」
「・・・うるさいアル」
そんな怒りを新八に八つ当たりしつつ、楽しんでいる。
きっと、あの男にはそんな複雑な心情など、気づかれてしまっているだろうが。
「ごめんごめん。でも、何か久しぶりじゃない?どうかしたの?」
「別にどうもしないアル。私も暇じゃないだけネ。お前と違ってナ」
「・・・そう」
「そうヨ」
「お!神楽ちゃんじゃない。 この間はあのガキだけ来て金さん、死にそうになったんだけどぉ〜」
「・・・悪かったアルな。総悟、最近ストレス溜まってるアル。今日はお詫びに奮発するヨ」
「ヒャッホォ〜!はぁ〜い。ドンペリ入りまぁ〜す〜!」
「・・・調子コクなヨ」
上級者向けの個室に入ると金時はふざけた態度ながらも目は本気で神楽に寄り添う。
「で?今日はこの間の埋め合わせだけに来たわけじゃぁないんだろ?」
「さすが金ちゃんアルナ。察しがいいネ。駄目眼鏡とは大違いヨ」
「あ〜。新八は使えないからね。金さんからもよく言っとくから、勘弁してあげてね。駄目眼鏡だけど」
「わかってるアル。駄目眼鏡だけどナ」
「・・・駄目眼鏡って、何回連発する気ですか。ていうか、僕がいるのわかっててわざと言ってない?!ねぇ?!」
「・・・何のことだかさっぱりアル」
「・・・で?神楽。今日は総悟クンも高杉も、誰一人として付き人がいないのは何故だ?」
「・・・金ちゃんに会うのに邪魔者はいらないアル」
「おーおー嬉しいこと言ってくれるねぇ。新八ィ。空気よめ、空気。」
「そうアル。・・・まったくこれだから駄目眼鏡は」
「・・・わかりましたよ!出てけばいいんでしょ!出てけば!」
新八がいなくなると、金時は真面目そうな顔をしてもう一度聞く。
当然のように、神楽を抱き寄せながら。
「で?」
「・・・こんなトコ見られたら、総悟がまた金ちゃんを刺しにくるアルナ」
ため息を吐き、苦笑しながらも抵抗せず、甘えるように金時に寄りかかる。
「大丈夫大丈夫。金さん、そんなにヤワじゃないからね」
「・・・知ってるヨ」
金時に、いったい何度助けられたことだろう。
そう思いながらも、神楽は安心しきった様子で寝入っていった。
「・・・こんなに信用されちゃうと、動きずらいんだけどなぁ〜」
でも。きっとこんなに神楽が熟睡できる場所を提供できるのは、金時ぐらいだろう。
それほど、神楽は敵を多く作りすぎている。
「・・・助けてやりたいんだけどな・・・」
だけど、今は神楽の準備が整うまで。
「・・・おやすみ。神楽」
まだまだ幼い寝顔の神楽の頬に口付け、ベットに運ぶ。
そんな動作にも今や手慣れたものだ。
「・・・そういえば、結局神楽の用事は何だったのかねぇ・・・」
でも、まあ、まだ大丈夫だ。
わけもなくそう納得する。
きっと、まだ。
金時は知っている。
けして、神楽を守ることは簡単なことではない。
「・・・欲しいのは情報だ」
きっとお登勢ならば知っているだろう。
金時は覚悟を決めて店を出た。
◆◆◆
「・・・ん・・・金ちゃ・・・」
「あら。おはよう。神楽ちゃん。目が覚めた?」
「・・・姉御・・・?」
「ごめんなさいね。金さんたら、いきなり何も言わないで出っていったまままだ帰ってこないのよ」
「・・・そうカ・・・」
「何か、用事があったのでしょう?多分もうすぐ戻ってくると思うんだけど・・・」
「・・・大丈夫ネ」
「そう?」
「・・・姉御」
「・・・?どうかした?神楽ちゃん」
「・・・なんでもないヨ・・・。ただ・・・」
「・・・?」
「・・・久しぶり、アルナ・・・」
「そうね」
花のように微笑む妙に、泣きそうになりながら微笑み返す。
一度別れても、もう一度会えることは、神楽にとっては奇跡だった。
親しい者とは特に。
だから、求めないようにしようとしていたのに、
それはいつからかできなくなってしまった。
いつかなくなるぐらいならば、と思っても、結局は捨てられなくて。
後から苦しむと、わかっているはずなのに。
でも。そんな自分が嫌いになれないから、
結局はこの温かさに身をゆだねてしまうのだ。
**********************************
「...坂田、銀時...?」
「ああ。お前さんにそっくりな、生意気な男さ」
「・・・そいつは、今どこに?」
「...ソレを知ってどうするんだい?・・・言っとくが、アイツも一筋縄じゃいかないよ」
「・・・どういうことだ?」
「どういうことも何も、さっき話した通りさ。・・・もう、お前に話せる事はないよ。さっさと帰りな」 「...」
神楽に、口止めでもされているのだろうか。
"話せる事はない"と、お登勢は言った。
"話すことがない"ではなく、だ。
だが、そうなら神楽本人に聞くしかない。
◆◆◆
金時がいなくなった後、お登勢は一人で杯を仰ぎポツリと呟く。
「・・・あんな事、あたしの口から言うもんじゃないからねぇ・・・」
もっとも、神楽には重いものを背負わせてしまったかもしれない。
恨まれるだろうか、と考えつつも、
お登勢は自分の立場を思い出し、また杯を仰いだ。
◆◆◆
「あら。金さん、おかえりなさい」
妙がいつもの笑顔で迎えるが、隣にいるはずの神楽がいない。
「ああ。・・・妙、・・・神楽は?」
「それがねぇ・・・。起きてすぐに帰っちゃったみたい・・・」
妙は心配そうに眉をハの字にさせて手を頬に当てる。
「僕達にも、何も挨拶しないで行っちゃったんですよ」
「・・・携帯には?」
「「・・・」」
「・・・はあぁ。我らがお姫様はずいぶん勝手なこって」
金時は微笑を浮かべながら頭を掻いた。
◆◆◆
「...総悟。ちょっと調べて欲しいことができたアル」
「昨日は、なんかあったんですかィ?」
「...別に何もないアル。・・・っ!?総悟!!」
いきなり近づき顔を寄せる沖田に神楽は慌てて避ける。
「・・・旦那のとこですかィ?...香りが、残ってますぜィ」
「...妬けるカ?」
「ええ。とても」
「そうカ。・・・なら高杉に会う前にシャワー浴びるアル」
「・・・誘ってるんですかィ?」
「・・・一緒に、入りたいカ?」
「それを、俺に聞くんですかィ・・・?」
冗談ではすまないような、本気で切ない顔をする沖田の顔を見て、
しまったと思ったが遅い。
「冗談ヨ」
「ボスも、人が悪いねィ...」
「・・・それ、止めるアル。...気分悪いネ」
「へィヘィ。...神楽、・・・」
「・・・///!!総悟?!な、何するネ!」
またの急接近と不意打ちのキスに、
先ほど悪いことをしたと思ったことすら後悔した。
「...オイタが過ぎましたかねィ・・・。少し、頭冷やして来まさぁ」
「・・・そ、・・・」
いつものふざけたキスかと思えば、沖田の顔は嫌に切なげで。
名前を呼んで手を伸ばそうとしたが、沖田は何も言わずに立ち去ろうとする。
そして バタン、と戸が閉まり一気に部屋は静まりかえる。
1人になって、神楽は小さい子供がいじけたような態度で膝を抱えた。
一人は苦手だ。
だが、みんな一緒にいるには周りに迷惑が掛かる事も知っている。
かつて、怖くて泣いていた時に傍にいた彼が、今、隣にいない。
それが、その証だ。
「・・・銀ちゃん・・・」
涙が頬を伝う。
でも、それを拭ってくれる人はもう、傍にはいない。
どんなに呼んでも。叫んでも。泣いても。
その事 どれほどの月日が経とうとも。
もう、彼に会うことはかなわないのだ。
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うん。わかってる。完全オレ得(笑)
金魂設定とか、初期設定とか楽しいのに
あんまみなさん妄想を形にしてくれないから自家発電・・・。
ある意味エコ!!(笑)
きっと多分、また忘れたころに続編というか、
このシリーズはUPされるはず・・・。
ほら、いい作品に巡りあわないと
私の妄想って生まれないからさ!(いいわけ)
てことで、続きはあまり期待せず・・・。
そこらへんに落ちてるフラグをちゃんと回収できればいいなぁ・・・。
一応、終わりまで考えてあるのですが、どうなるでしょう・・・。
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