グラジオラス
花言葉:用心
※拓→珠←祐チック
※キャラ崩壊気味
※未来設定(大学)
最近、守護者のみんなが過保護だ。
何故か鬼切丸の時と同じくらい緊迫した空気がある。
一人で出歩くなとか、出掛ける時は必ず場所や誰と一緒かを報告しろとか言われる。
何かあったのか、どうかしたのかと理由を聞いても、
何でもないとはぐらかせられたりして教えてはくれない。
そして毎日誰か一人は必ず送迎してくれるので、
もう大学で私達は有名になってしまっている。
そのせいでからかわれることが多いし、変な誤解を受ける。
しかし、恥ずかしいからいいと言っても守護者達は聴き入れてくれない。
「ねぇ、本当にどうしたの?」
「何が。」
「何がって…あのね。私なら一人でも大丈夫だよ?子供じゃないし、もう迷わないし、鬼切丸の時だってこんなに過保護じゃなかったじゃない。むしろ放任だったし…。」
「…人災のほうが恐ろしいと思っただけだ。」
「え?」
ポツリと本音を漏らした拓磨の言葉は、幸か不幸か、珠紀には聞こえなかったらしい。
きょとんとした顔で見つめられる。
そんなあどけない瞳がやけに恥ずかしくて、そっぽを向くように珠紀から視線をそらした。
「いや、なんでもない。お前は気にしなくていい。」
「…。」
納得いかない顔でしかめつらしている珠紀を祐一は少し淋しげな目で見つめる。
「…珠紀は、俺達と共にいるのは嫌か?」
「え、いや、そんなことはないですけどっ…!」
そんな祐一に焦ったように、しかし少し頬を染めて否定する珠紀。
そんな様子を見、少し面白くないものの、単純な奴め、と安堵する。
そして祐一に感謝の視線を送る。
祐一は気づいた様子で拓磨に少し微笑むと、
その何倍もの甘さの微笑みを珠紀に向け、二人は取り留めのない会話を交わしながら歩く。
珠紀は先程不満をぶちまけたことなど忘れたように楽しそうに祐一と話している。
(お前、将来詐欺とかに引っかかんなよな…。)
拓磨は複雑な気持ちになりつつため息を吐き、その後を追いかけた。
珠紀は切羽詰まった状況では拓磨の言うことにしか耳を傾けないが、
逆に日常だと拓磨の意向は気にかけない。
祐一や大蛇の説得や表情、態度、願いに弱かったりする。
それを利用して今のような状況からなんとか逃げたが、
いくら鈍い珠紀でもそろそろごまかしがきかなくなりそうだ。
はあ、とまたため息を抑えられずに吐く。
この無自覚無防備な単純馬鹿め。
ちょっとは人の苦労も考えろってんだ。
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拓摩苦労シリーズ(笑)
なんか中途半端な終わり方・・・。
本当は拓珠←祐一先輩にするつもりだったなんて内緒(笑)
どこまでも不憫な拓摩(笑)
でも、私はそんな拓摩が大好きだ!←
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