2010年8月23日月曜日

図書館戦争 パラレル 予告風味。




※先に設定をご覧ください。



「素直に寂しいって言えば?」
                     慰 め て
「…何?寂しいって言ったら 抱きしめて くれんの?」
「いや。…でも、まあ一応俺ら幼なじみだからさ。」
「あ—同情してくれるんだ—。優っし—。」
「…お前な、オレンジジュースで酔えるのか?絡むな。どこの酔っ払いだよ。」

「何よ。そんなこと言っちゃってさ。アンタこの前藤崎におばあちゃんみたいとか言って懲りたんじゃなかったの?」
「それを持ち出すな!」
あれはちょっとしたトラウマだ。
「アンタ藤崎に2日シカトされただけでめちゃくちゃ凹んでたもんね—。」
ギャハハと笑うこの女は、いったい東堂の前ではどんな姿を見せているのやら。

「…お前彼氏の前で絶対相当猫被ってるだろ。」
「そりゃまぁ、良いところ見せたいし?」
「…でもさぁ、なんかいろいろ見透かされてる気がすんだよね—。」


お、愚痴モードに入った。

絡まれるよりはマシなので、そのまま促す。



「へぇ。で?」


こういうのは藤崎がいた方が助かるのだがと思っていた塚本の心配は杞憂に終わった。



「なんかさぁ—私が頑張ってる所全部わかってくれてるっていうかさぁ。
…まぁそういうとこも好きだけど!でも悔しいのっ!
なんかペットとか妹とかちっちゃい子にいい子いい子してるみたいていうか!
子供扱いなの!そりゃあ東堂さんは大人だし私が子供なのは事実ですけど!?」

ノロケかこれは。何の罰ゲームだ。
なんで俺はこんな馬鹿なノロケ話を聞かにゃならん。
…藤崎め。あいつまさかこの事態予想済みだな?!


もしかしたら1度や2度聞かされたのかもしれない。


いかに東堂が格好よく大人で包容力があって懐が深いかをそれはもう熱弁している華絵を
呆れた眼差しで見つめながら、一刻一秒でも早い藤崎の到着を待つ塚本だった。



結局藤崎が来ても華絵は止まらず、キレ気味の藤崎が王子を呼び出し
華絵の暴走を止めるに至った。
華絵にしてみれば何だかんだ言って仲直りできたので結果オーライである。





「…俺マジで世界はあいつ中心で回ってる気がする。」

「何?ヤキモチ?」

「…今の流れのどっからその発想が出てくんだ?!」






「…酎ハイ一杯で酔えるとは安上がりだなお前。」
「・・・ほへ?」






…嗚呼。…どうして。どうしてこの人は、私が欲しいと思う言葉を、いつも、くれるの。






「…いいの?大事な幼なじみ取られても。」

「…お前なんか勘違いしてる。言っとくけど、俺が好きなのはお前だ。」
「…は!?」
「アイツとはただの腐れ縁。まあ幼なじみだから一応大事だけど、
俺が守りたいって思う奴はお前だけ。…それにアイツには王子がいるだろ。」
「…王子様が一人とは限らないじゃない。」






「華絵だったらいいよ私。」

「…そりゃあどうも。」
「何よ。もっと嬉しがりなさい。この私が付き合ってもいいと思う奴なんてめったにいないんだからね。」
「…ごめん。私は東堂さん一筋だから」






「藤崎、気づいてないの?塚本が自分からなんかする時は大抵アンタ絡みだよ。」

「…え…。」
「私の場合は私が暴走した後でしょ?藤崎が失敗なんかするわけないのにあいつが動くのは、あいつがただ自分で動いておかないと気が済まないから。私のはただの迷惑なフォロー。…ここまで言ってわかんない?」
「…。」
わからないというか、脳が混乱していた。
だって藤崎はずっと見てきた。
塚本がどんなに華絵を心配して気遣っているか。どんなに優しい目で追っているか。
東堂との関係を複雑そうに見ていたことも藤崎は知っている。
それなのに。






「正直どこまで手ぇ出していいかわからん。」

「え—高校生でしょ?もういいんじゃない?最後まで。」
「…お前なぁ…。」


*************************


続きませんよ、多分。
・・・中途半端なやつばっかで申し訳ないです・・・。


・・・もはや作品でも小説でもないわ・・・。
ただの妄想の羅列だ(苦笑)
でも苦情が出ない限りこのまま行きます!←



ダブル副長設定。会話のみ。※中途半端

設定を先にご覧ください。



「神楽の護衛?」

「ああ。最近高杉の連中の不穏な動きが目立ってきたからな。絶対あいつ1人にするんじゃねぇ。目ぇ離すな。」

「…随分とまた過保護なことで。高杉本人ならともかく幹部連中にならヤられるようなタマじゃねぇでしょう。」

「…別に神楽の腕を認めてねぇわけじゃねぇが、一応預かってるガキでしかも女だ。用心して悪いことでもねぇだろう。・・・これは近藤さんも銀時も同意済みだ。」

「…近藤さんはともかく土方さんも旦那も甘くていけねぇや。そもそもなんで俺なんですかィ?山崎でもいいでしょう。」

「あいつは普段無駄に神楽の傍にいねぇだろうが。いちいち建て前の理由考えんのもめんどくせぇ。その点、お前ならサボって神楽とツルんでても不思議はねぇだろ。」

「あいつには言ってないんですかィ?」

「あいつが護衛なんて大人しく受け入れるわけねぇだろ。下手すら撒かれる。…お前も黙っとけよ。」

「それはそうですねィ。ま、あいつが俺と一日中いるっていうのもあんまない気がしやすがねィ。」

「…喧嘩すんなよ。元も子もねぇからな。」

「それはあいつ次第でさァ。」

「おい!」

「まあ、公認のサボリなんてなかなか出来やせんし、そこそこ楽しんできや—す。」

「あのな!遊びじゃねぇんだぞ!総悟!」

「へいへい。要は我らが姫を守りゃあいいんでしょう。了解しやしたよ。」

「本当だろうな…。…もしあいつに何かあったら銀髪の野郎がうるせぇぞ。」

「旦那も溺愛してやすからねィ。」

「あいつが自分で護衛するって言って喚いてたからな。まあ副長自ら一隊員の護衛なんざ問題外で即却下したが。」

「…俺も一応曲がりなりにも隊長なんですがねィ。」

「サボリ魔が何を言ってやがる。」

「土方さんだって本当はずっと一緒にいて守りたいと思ってやすでしょう。」

「…アホか。んなに暇じゃねぇよ。つうことで頼んだからな。間違ってもあいつに気づかれねぇように守り通せよ。」

「へ—い。」

「…不安を煽るような返事するな阿呆。」

*********************


「ちょっとちょっと沖田君。俺の神楽ちゃんが怪我したって聞いたんですけどォ!」

「あ—あんなんかすり傷でさぁ。」


神楽はいつからアンタのモノになったんだと思わないでもなかったが、

いつも通りの涼しい顔しつつも腹の奥底で相当激昂しているだろう銀時を

これ以上怒らせることを避ける為に沖田は賢明にも口にはしなかった。

もし銀時が本気で怒り狂ったら駐屯は半壊では済まないだろうからだ。

自分の身を守る為には必要な術だった。

少しの苛つきを覚えたことは感じ得なかったが。


「手首が普通曲がらない方向に曲がってたんですが—?」

「…人間誰しも気合い入れりゃ曲がりますぜィ。」

「そうか。んじゃ沖田君ちょっと気合い入れてみね?」
「遠慮しときまさァ」


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本当は続けたかったんだけども力尽きました…。

もしかしたら後で追記するかもしれない。

でも、続かないかも…(苦笑)


この設定は大好きだけれども、ネタが浮かばんよ…。
誰か妄想して形にしてくんないかな…。←

とりあえず、神楽が幸せならそれでいい。
(お前はどこのおと―さんだ)

銀魂 パラレル ダブル副長設定

※捏造気味




W副長設定

神楽総受け


坂田銀時(27)

甘党のダルダル新撰組副長。やる時はやるが普段は土方任せ。
神楽溺愛。神楽限定で激甘&過保護。腕っ節は新撰組一。

実は過去攘夷運動に参加していた為攘夷関係者に知人が多い。

近藤に拾われ、ひょんなことから副長に。
結構古株。


土方十四郎(27)
神楽のみ必ず他の幹部と複数で行動を義務付けた過保護な新撰組副長。

厳しい保護者面を装うがなんだかんだと神楽に甘い。苦労症。


神楽(15)

宇海坊主と近藤が知人だった為5歳の頃から新撰組で預かってる。

今や大事な戦力の一人であり新撰組幹部。

蝶よ花よと甘やかされて育てられたが、男所帯の為か男らしく逞しく成長。

妙のことを姉のように慕っている。

銀時>>>土方>妙>近藤>新八>山崎>総吾が優先順位。


沖田総悟(18)
1番隊隊長で幹部の一人。

神楽とは喧嘩したり協力したりじゃれたりよくわからない関係を築いているが、

実は趣味が合ったりして仲は良い。

神楽に対して唯一年上面しない同級生的存在。(大人気ないとも言う)

新撰組の中で1、2を争うほどの天賦の才を持つ剣豪。

普段サボってばかりだが実は神楽の護衛(土方or銀時命令)のカムフラの時もある。(ほぼ自主休暇)

神楽に異様に構う。近藤至上主義。


山崎退(24)&志村新八(17)

監察。副長直属の部下。神楽のことを妹のように可愛がっている。ジミーズ。


近藤勲(32)
困っている者は見捨てられない情の深い性格。隊士から尊敬を集める。

豪快でおおらかな新撰組局長。神楽を自分の子供のように可愛がっている。


近藤妙(22)
なんだかんだと絆されて近藤の奥方に。新撰組の財布を握る最凶の存在。

神楽を妹のように可愛がっており色々甘い。


高杉晋助(27)
過激な思想を持つ攘夷志士。策士家。険の腕は銀時並。

昔からの腐れ縁である銀時に目をつけていたが、

次第に神楽の強さと性格を気に入り何度も勧誘。

神楽をかぐや姫、姫、じゃじゃ馬(姫)など愛称で呼ぶ。


桂小太郎(27)
馬鹿な長髪の攘夷志士。銀時の元戦友。なかなかの腕っ節。銀時を勧誘し続ける。

神楽のことをリーダーと呼び慕っている。


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短編でポツラポツラとUP予定です。

でも終わりは考えてなかったり・・・。


結構他のサイト様でも妄想(オイ)

されてますが、どこが本元かわからないので

とりあえず無断でわたしもW副長設定の妄想に

便乗しときます。←


多分誰も見てないだろうから大丈夫だと

思いますが、著作権やらなにやら言われる方が

いらっしゃいましたらすぐに消します。


2010年8月22日日曜日

図書館戦争 嫉妬と友情 (堂郁前提柴郁)


※別冊2中頃
※若干キャラ捏造有
※柴崎は郁大好き
※突然始まって突然終わります。


郁が堂上と何かあった時、相談するのは決まって女子寮の柴崎(と元・郁)の部屋である。

膝を抱えながらデカイ図体を丸くしている郁を見ながら、柴崎は口を開いた。


「嫉妬とか焼き餅とかあんたは一番していい立場で、権利だって充分にあるのよ。一人でいじけてんじゃないわよ。嫌な事は嫌って伝えなさい。我が儘だって嫉妬だってなんだって、受け止めてくれるわよあの人は。あんたより5歳も年上で大人なんだから、もっと甘えちゃいなさい。あの人があんたに頼られて甘えられて嬉しくないはずないんだから。」

「…でも。」

「お母さんの呪縛かなんか知らないけどね、つまんない意地張ってないで、もっとあの人に寄りかかって
いいのよ。あんたが寄りかかって潰れるような人じゃないでしょ?あの人はあんたの事は何だって知っときたいんだから、素直に言いたい事は言っときなさい。」

「…う、うん…。」

まだ沈んでいる郁に、柴崎はコイツに私は本当に甘いわと思いつつも、
結局いつも通り、極上の笑顔で言った。

—何の得も利益もないのにこの自分が。

「…ま、万が一、堂上教官がなんか言ってきたらいつでも私の所にいらっしゃい。お茶ぐらい出してあげるわ。」

「…柴崎ぃ…。」

涙目で抱きついてきた郁をよしよしと撫でつつも、
きっと今頃眉間に皺を寄せているだろう郁の旦那を思い、
柴崎は心の中でほくそ笑んだ。

—まだまだ笠原は渡しませんよ堂上教官?


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

…好きな女の全てを知りたいと思って何が悪い。
って堂上さんは思ってると思います(笑)

堂上さんにとって柴崎は絶対勝てないライバルだと思うんだ。
比べる土俵が違うってわかってても、悔しく思ってればいい。

柴崎はそんな堂上の気持ちを知りつつも、優越感を持ってればいい。


図書館戦争 (堂郁前提手塚+安達)


※別冊2頃
※若干キャラ捏造(?)


「堂上教官!今日、お昼ご一緒していいですか?!」

「あ〜、安達・・・。えっと、ごめん。ちょっと今日は…。」

意気込んで申し込んだ安達の言葉に、安達がそれはそれは尊敬する上司は
赤い顔で困った顔をした。
年上で階級も上の上司だが、可愛いなぁと思っていたら、
安達が密かにライバル視している一正が会話に入っくる。

「すまんな安達。先約だ。」

「ど、堂上一正!」

「悪いが、また今度にしてくれ。」

「えっ…あ、はい…。」

さすがに階級が離れすぎている上司の約束に割り込むわけにはいかない。
大人しく引き下がると、二人は幸せオーラを振りまきながら出ていった。

肩を落とした安達の頭上から元教官の声がした。

「…安達?どうした?なんか暗いな?」

「…手塚教官…。…今日堂上教官の誕生日なんです。」

「…あ〜らしいな。」

そういえば確かに朝から機嫌も良く、訳を尋ねたら嬉しそうに言っていたような。

…ていうか、ちょっと待て。

「…なんでお前が知ってんだ?」

「堂上教官ファンクラブメンバーならこんな情報チョロいですよ。」

…なんだそのファンクラブは。
と思ったが怖くて聞けない。つか、聞きたくない。
とりあえずスルーすることにする。

「…で?」

「…堂上教官の誕生日を祝おうと思ってお昼誘ったら、堂上一正が…。」

…朝のご機嫌はコレか。

さすが柴崎が今だにバカップルと言うだけはある。

もう結婚して暫く経った。

別に成り立ての恋人ではあるまいし、
デートだってなんだって何回もしただろうに、
お昼のランチデートぐらいの何がそんなに嬉しいんだか。

家でも職場でも顔を合わせてる。
はっきり言って笠原のあの態度は異常だと思う。
だが、柴崎に言わせるとそんな所が郁の可愛い所で、堂上がメロメロな所らしい。
…手塚にはわからないが。

その後、落ち込む安達にジュースを奢り、
(なぜそこまで落ち込むのか全く理解出来ないが)
なぜ俺がという気分になりながら午後の仕事をした。

・・・それはそれはご機嫌な同僚を殴ってやりたくなったのは上司には絶対秘密だ。


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


手塚の受難。
・・・手塚の日常はこんなんばっかそうだ(笑)

図書官戦争 パラレル設定


※生まれ変わり捏造設定
※記憶なし
※数十年後の未来なので検閲もないし、良化隊も図書隊もいません。
※もはやオリジナルなレベル。


篠原華絵
素直で真っ直ぐな運動バカ。
ここぞという時は思いの外の結果を出すが、
周りの予想のやや斜め上をいく暴走癖がある。
感情豊かで泣き虫だが芯が強く曲がったことが嫌い。
強運の持ち主。下戸。


藤崎麻美
頭が切れ美人でモテるが過去の経験から恋愛に冷めている。
サバサバした性格。本人曰くクールビューティー。
中学から華絵とは親友。実は塚本が好きだが華絵のが大事。


塚本翔(かける)
華絵の幼なじみ。
いつも振り回されつつも何だかんだと付き合いがいい。
思ったことをポロッと言ってしまうことも。文武両道でクール。
モテるが恋愛に興味がないというか、2人の姫君に手一杯。


東堂剛(つよし)
華絵の王子様。
華絵が可愛いくて愛しくて甘やかしたくて堪らない。
華絵のことを考えるとニヤケるが、年上のプライドでギリギリ保っている。
…が、華絵以外の周囲にはモロバレ。
5歳の年の差に悩む真面目な苦労人。
懐が深く、何事もサラッとこなすように見えるが、努力家であり不器用な面も。
我慢強く理性的だが、嫉妬深く過保護気味。
実は一番人間クサくて熱い人。


笹木久則
天才的頭脳を持つ。常に爽やか笑顔装備。
やや毒舌気味。
10歳年の離れた唯一の弱みとなるベタ惚れな彼女がいる。
東堂と同じくらい独占欲が強い。


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予告風味をUP予定ですが、終わりは続編は考えてないです。

2010年8月12日木曜日

小話 3連投 ※バカ話


※キャラ崩壊気味
※オリキャラ的存在が一瞬だけ登場します

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 『私と彼とどっちが大切なのよ?!』

いきなり来た晴香の友達だという派手で頭の悪そうな女が、逆切れ気味に叫んだ。

「八雲君。」

 その意味がわからない質問に、サラッと即答で答える君。
質問をした女はその答えに唖然とした顔をして、悔しそうに走り去った。
お茶を出そうとしていた晴香はどうしたのかとキョンとしていたが、
八雲が何も言わないままなので、そのまま沈黙を守った。

 そんな沈黙を破ったのは俯いていた顔を上げた八雲だった。
 おいで、というように手を広げて少し赤い顔で微笑む。
晴香はその顔に嬉しそうな笑顔を浮かべ、勢いよく八雲の腕の中に飛び込んだ。

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突然、八雲の家である映画研究会の部室の扉が勢いよく開き、一人の女性が入ってきた。
その女性ーー 晴香が真剣な顔で八雲に詰め寄る。

 「八雲君!胸は大きいけどちょっとデブってる方と、
美脚でくびれもあってスレンダ ーだけど胸は小さい方、どっちがいい?」

 八雲は本を読みながら無表情で一言。

「…そのままの君でいい。」

 「…っ八雲君っ!」

 晴香勢いよく八雲に抱きつく。

ちなみに八雲の手は晴香の腰にちゃっかり回っていた。

八晴的4コマ。

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「…八雲君…おいで。」

まるで天使のように微笑んで腕を広げる。
その表情は母性愛に満ちていて不覚にも泣きそうになるくらいに母親を思い出した。
そんな顔を君に見られるのは癪で誤魔化すように俯いて君の腕を少し強引に引いた。

「…君が、来い。」

八雲のまさかの行動を予想出来る筈がない晴香は勢い余って八雲にぶつかるように腕の中に入った。
しかし八雲はなんなくその衝撃を受け止め、晴香を腕に閉じ込めるように強く抱きしめた。

 「きゃっ!…八雲君っ?!」

 「うるさい。少しぐらい黙っていられないのか君は。」

 少しくぐもった八雲君の声には気づかないふりをして晴香は悪態度をとった。

「~~~もうっ。勝手なんだから!」

 暫しの沈黙の後、きつく抱きしめられた腕の中で上手く動けない晴香は、
もぞもぞ動きながら八雲に不満の声を上げた。

「…でもなんかこれ私が抱きしめてもらってる感じになってない…?」

「問題ない。」

 「…。」

 納得いかない気がする晴香だが、八雲がいいならいいか、
と諦め、目を閉じて八雲の心音を聞いていた。

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いったいどんな状況だとか考えたら負けです。