2015年3月2日月曜日

勝者に祝福のキスを。


※戦ワル(ラスラン)
※ピクシブUP済み


ラスランは一番学生ノリっぽい平和ボケ馬鹿ップルだと思ってる。
一番可哀想なのはアベル。






「勝者、ラスティン!」

模擬戦でアベルに勝った。
つまりそれは、ニルヴァーナ最強というわけで。

悔しそうに顔を歪めたアベルがその場を去った後、仲間たちがラスティンに駆け寄った。

「おめでとうございます、ラスティン」

「ありがとアサカ」

「今日は調子良かったみてえじゃん」

「なんだよパシュー。祝いの言葉はねえのかよ」

「おめでと。今度は俺が勝つ!」

「はいはい。楽しみにしてる」

「ラスティンすごかったね!あのアベルに勝っちゃうなんて!ほらほら、愛しの彼女から祝福の言葉を…って、大丈夫?おーい?」

「あっ…ご、ごめん。その、かっこよかったから、つい…」

「なになに見惚れてた?惚れ直してくれた?」

「…うん…」

「あああああもう可愛い!俺の彼女、最っっっ高に可愛い!」

「あーはいはい。わかったわかった」

「じゃあ、あとは若いお二人でー」

「僕たちは退散します」

「えっ、ちょ、みんな…!」

「おーおー持つべきものは気のきく仲間だねー」

「ラスティン!」

「いいじゃん~。お祝いしてくれても。そうだなー。キスぐらい、してもいいかな?いや、いいよね?」

「ダメ!」

「え~なんで」

「だって、ここは学校で、それにまだお昼だし…」

「ケチー。キスくらい減るもんじゃないし、別にいいじゃん」

「そういう問題じゃなくて、節度というものを…!」

「堅いこと言わないでさー。ほら、俺すごく頑張ったし」

「それは確かに認めるし、すごいと思うけど…」

「でしょ!ね、ご褒美だと思ってさ。一回だけ!」

「もう…。調子いいんだから…」

「大丈夫だって、誰もいないし、誰も見てない」

「それはそうだけど…」

「ほら、早くしないと誰が来るかわか…っ…!」

「…はい、これでい…んぅっ」

「あーもう、だめ止まんない可愛すぎる」

「はぁっ…んんっ…ラス…っ…」

「あんたからとか初めてだったし…」

「…さりげなくやろうとしたけど、顔真っ赤とか本当に可愛すぎる俺ダメもう我慢できないから」

「っ…も…ダメぇ…あっ…」

「うう…一回だけって言ったのに…ラスティンの嘘吐き…」

「あんな可愛いことされて一回だけですむわけないじゃん。男を甘く見過ぎ」

「もう!!」

その後、結局学園中に広まってしまったその噂でランの機嫌を損ねたラスティンは、その後キスを3週間我慢させられた。
その間、荒れ狂った『暁の鷹』の棟梁を必死に宥める仲間たちの姿が見られたこととは、因果関係はないはず、である。



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